ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■小沢一郎のガードが甘すぎた
陸山会の会計事務担当だった石川氏は特捜部の事情聴取に対し、政治資金収支報告書の記載と異なり、実際には小沢氏から個人資金4億円を受け取り購入資金に充てた、と述べたという。
特捜部は石川氏の供述の裏付けをとるために、小沢氏に参考人聴取に応じるよう要請したとされる。事実の解明には当然にして不可欠の手順であり、小沢氏が捜査に協力しないのは極めて遺憾である。
小沢氏の政治資金を巡っては、西松建設の巨額献金事件でも公設第1秘書が規正法違反に問われ、裁判が進行中だ。この裁判で検察は、地元岩手県などの公共工事受注を望むゼネコンから小沢氏側が政治的影響力を背景に政治資金を集めてきたと主張している。
鹿島の本社、東北支店を小沢氏側団体と同時に捜索したのは、土地購入資金の4億円も、小沢氏の個人資金といいながら、実は西松事件と同様の手法でゼネコンから獲得したカネではないか、との疑いを検察が持つからだろう。
公共工事の受注を狙ってゼネコンが不明朗な資金を政治家に提供する昔ながらの利権構造に、小沢氏はつかっている。そう、2つの事件の捜査を通じて検察は指摘したわけだ。自民党長期政権を批判して政権交代を訴え実現した小沢氏には、カネと政治の問題で説明を尽くす、他の政治家に増した責務がある。
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3、社説:小沢氏会見―実力幹事長の説明責任
2010年1月13日 朝日新聞
「誤解を与え、ご迷惑、ご心配をおかけしていることを大変申し訳なく思っている」
民主党の小沢一郎幹事長はきのうの定例記者会見で「国民のみなさま」に向けてわびた。自らの資金管理団体である陸山会の土地取引をめぐる、資金の流れの問題についてだ。
秘書の寮用に購入した土地代の原資4億円がどこから出たのか、政治資金収支報告書に記載されていなかった疑いが持たれている。東京地検特捜部は、小沢氏の秘書だった石川知裕衆院議員を政治資金規正法違反で在宅起訴する方向で検討中だ。小沢氏にも事情聴取に応じるよう要請している。
きのうの会見は「誤解」を解く機会だったはずだ。なのに、小沢氏は「意図的に法律に反する行為はしていないと信じている」と述べただけで、あとは捜査中であることを理由に一切の具体的な説明を避けた。「区切りがついたら」説明したいという。
小沢氏がふつうの民間人なら、そうした対応もありうるだろう。しかし、与党民主党の幹事長、政権一の実力者である。刑事責任を問われる立場になくても政治責任は重い。
石川氏は地検に対し、4億円を小沢氏から受け取ったと説明しているというが、出どころはどこか。土地購入後に、小沢氏が銀行から4億円の融資を受け、陸山会に貸すという複雑な処理をしたのはなぜか。
小沢氏は、事情聴取に応じるつもりかという問いにさえ、差し控えたほうがよいで通した。
公設秘書が逮捕・起訴された西松建設からの違法献金事件を受けて、小沢氏は昨年5月、党代表を辞任した。それと比べても、問題は決して小さくない。西松事件では収支報告書への虚偽記載を問われたが、今回は不記載、つまり報告書に記さない裏のカネの疑惑だからだ。
にもかかわらず、小沢氏の政治責任を問う党内の声が、今回はほとんど聞かれない。小沢氏が鳩山政権への影響力をますます強め、夏の参院選や党運営を一手に仕切る。その威勢を前に、小沢氏にものを言いにくい空気が強まっているのではないだろうか。
自民党は小沢氏らの国会への参考人招致を求めているが、民主党は応じない方向だ。政権公約に掲げた企業・団体献金禁止のための法改正について、鳩山由紀夫首相は通常国会には提出されないとの見方を示している。
首相と幹事長にカネにまつわる問題が続いているのに、自浄作用を働かせようとしているとは思えない。
そんな姿には失望せざるを得ない。まずは、小沢氏がすみやかに全容を語る。参考人招致にも応じる。それが政権交代を選択した人々の期待に応える道だ。
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4、社説:小沢氏会見 説明責任の放棄では
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01月15日(金)
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