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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■貿易統計:1月の輸出45%減
 08年12月の全国百貨店売上高は、既存店ベースで前年同月比9・4%減と、稼ぎ時の12月としては過去最悪の下げ幅を記録。主力の婦人服や宝飾など高額品の販売不振のためで、販売現場は「おせちなどの季節商品を除き、良いところが見当たらない」(高島屋)と嘆く。内閣府によると、消費者心理を示す消費者態度指数(一般世帯)は12月、前月比2・2ポイント低下の26・2となり、データ比較可能な82年6月以降の最低水準を3カ月連続で更新。消費者の節約志向を裏付けた。

 トヨタ関連の法人需要が激減した名古屋地区が地盤の松坂屋の12月の売上高は前年同月比13・5%減。特に、海外ブランド品は約25%も落ち込んだ。松坂屋を傘下に持つJ・フロントリテイリングの奥田務社長は「消費者の日常生活から離れた商品に(百貨店の品ぞろえが)偏り過ぎていた」と分析。売り上げ減に歯止めをかけようと、各社は衣料品を値下げするなど必死だが「一段の悪化も覚悟」(日本百貨店協会の平出昭二顧問)せざるを得ない状況は変わらない。

 スーパーの昨年12月の既存店売上高も2・8%減と低迷した。外食需要が減退し、自宅での食事が増えたため、食料品の売り上げは堅調だったが、値下げセールにもかかわらず衣料品は13・2%減に。百貨店より低価格帯の商品を扱うスーパー業界も消費不振の波に洗われていることが、今回の不況の深刻さを物語っている。【小倉祥徳】

 ◇内需に目を向けた戦略とるべきだった−−BNPパリバ証券、河野龍太郎・チーフエコノミスト
 米国の過剰消費がいつかは限界に達することは分かっていた。日本の製造業はもっと内需に目を向けた成長戦略を探るべきだったが、バブル的な輸出ブームに流れてしまった。04年3月まで続いた政府の多額の円売り・ドル買い介入や日銀の超低金利継続による「円安政策」も、日本経済の輸出依存体質を一層強めた。米国をはじめとした外需の落ち込みは年後半には止まるだろう。だが、バブルだった近年の輸出水準まで戻るとは考えられず、日本は国内の過剰設備・雇用の大幅な縮小を余儀なくされる。仮に08、09年度の2年間、2%のマイナス成長になれば、失業者数が100万人増加する可能性もある。
毎日新聞 2009年1月25日 東京朝刊

02月27日(金)
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