ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 汚染米、11業者経て価格40倍 「米国産」と偽装も
消費者問題に詳しい日和佐信子・雪印乳業社外取締役の話「残留農薬は見た目で区別できないので、消費者はわからないまま食べてしまう。不正行為で利潤を上げる事業者の倫理に期待するのはむなしい。法令できちんと規制すべきだ」
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汚染米、11業者経て価格40倍 「米国産」と偽装も
2008年9月13日 朝日新聞
大阪市の米販売会社「三笠フーズ」が農薬などに汚染された事故米を食用と偽って販売していた問題で、京都市内の介護施設などに保管され、基準値を超える有機リン系農薬成分・メタミドホスが検出された中国産もち米が「米国産」として流通していたことが13日、わかった。同社から施設まで11業者を経由し、1キロあたりの単価は約9円から370円にはね上がっていた。
朝日新聞の調べや三笠フーズなどによれば、三笠フーズは06年11月〜昨年5月にかけて、メタミドホスの基準値(0.01ppm)を超えて事故米となった中国産もち米約800トンを、国から4回にわけて計711万9千円で購入。1キロ当たりの単価は8.9円だった。同社はその米を佐賀県の仲介業者に単価約40円で売っていたという。
この後、中国産もち米は佐賀の仲介業者から、福岡県内の3業者と別の1業者を介し、大阪府内などの4業者を経て最終的に京都市内の給食会社「日清医療食品」近畿支店に単価370円で売られた。同支店は近畿2府4県の病院や老人保健施設など計119カ所に給食として納入していた。
事故米の産地は、こうした流通ルートの過程で中国産から米国産に切り替わっていた。流通ルートで8番目にあたる大阪府泉佐野市内の業者は朝日新聞の取材に対し「中国産として購入し、中国産として販売した」と回答。日清医療食品に売った10番目の大和商会(堺市)は、「日清医療食品から米国産が欲しいと注文を受けたので米国産を発注した」と答えた。買った米の袋にも米国産を示すシールがはられていたという。
大和商会から「米国産」の注文を受けたとされる9番目の神戸市内の穀類仲介業者は朝日新聞の取材に「大阪市の支店にすべてまかせていた」と話している。(藤田さつき)
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社説1 「事故米」、食の安全意識が低すぎる(9/10)
2008年9月10日 日経社説
食の安全をどう考えているのか。三笠フーズ(大阪市)がカビ毒や残留農薬で汚染された「事故米」を、本来の用途である工業用ではなく食用に転売していた問題は、消費者の命に直結する食品を扱う業者のあまりに低い安全意識と、農林水産省の無責任さをあぶりだした。
このコメを使った焼酎メーカーが商品回収に乗り出すなど余波も広がっている。農水省は食品衛生法違反の疑いで警察に告発する方針というが、どこにどう流れどんな最終製品になったのか。すみやかな真相解明と再発防止を図る必要がある。
食品をめぐっては賞味期限の改ざんや産地偽装などが相次いでいるが、今回の問題はさらに深刻だ。転売されたのは政府が中国やベトナムから輸入したコメで、中国製冷凍ギョーザ事件で問題になった有機リン系殺虫剤メタミドホスやカビ毒のアフラトキシンなどが含まれていた。アフラトキシンは強力な急性毒性と発がん性をもつ猛毒だ。
三笠フーズの冬木三男社長は健康被害の危険性について「認識が若干はあった」などと発言したが、消費者の健康を損ないかねない行為に対し無責任だ。しかも通常の加工米の6分の1から7分の1で仕入れたコメを高く売って利ざやを稼ぐため、二重帳簿やペーパーカンパニーをつくり不正が明るみに出ないよう工作するなど悪質さも際立つ。安全を無視して暴利をむさぼり、消費者ばかりか取引先までも裏切る行為は許されない。
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09月15日(月)
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