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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 今度は有害米の横流し
 顧問は「(個人商店を経営していた)1985年ごろから、カビの生えたコメの中からきれいなコメだけを選び、食用に転売していた。他の複数の業者も行っていた」と、業界で不正が横行していたとした。
 さらに、約2年前には、有機リン系殺虫剤「メタミドホス」が残留するコメについて、「冬木社長から『どうにか、食用で販売したい』と持ちかけられた」と証言。検査機関で残留農薬を測定したところ、国の基準値を下回っていたため、1年半前から販売を始めたという。顧問は「農薬の残留状況を確認しており、健康に問題はなかったはず。購入業者も薄々気づきながら、値段の安さを優先して買ったのではないか」と話している。
 ◆農水省、検査日程を事前連絡◆
 この問題では、事故米に関する農水省の流通経路調査の甘さも露呈した。
 農水省によると、事故米は、政府が毎年、輸入するよう義務付けられた「ミニマム・アクセス米」と呼ばれる外国産米と備蓄用などに買い上げた国産米のうち、基準値を超える残留農薬が検出されたり、保管中にカビが生えたりしたコメを指す。このうち、食用に適さなくなったものは工業用のりの原料や家畜飼料などとして、国から業者に売却されている。
 工業・飼料用は、焼酎やせんべいへの加工用のコメよりも安価なため、農水省は、用途通り使われているかどうか検査することを内規で義務付けている。
 各地の農政事務所は、管轄地域の購入業者から加工計画書の提出を受け、加工作業に立ち会って点検するほか、在庫量と加工数量、販売状況などを帳簿で確認する。しかし、抜き打ち検査や販売先の調査は規定になく、検査は事前に連絡された後行われていた。
 農水省は「抜き打ち検査をするなど厳しくしたい」と検査方法の見直しに着手した。

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事故米購入16社を一斉緊急点検へ 農水省
                       2008年9月6日 日経
 農薬やカビ毒で汚染された事故米が食用に不正転売された問題で農林水産省は6日、不正が発覚した三笠フーズ(大阪市)以外の事故米の購入業者に対して一斉緊急点検を実施することを決めた。
 点検対象は2003年度以降に事故米を購入した16社。8日以降、各地の農政事務所を通じて調査に入る。事故米は食用以外に用途が限定されており、緊急点検では決められた用途が守られているかどうかなどについて各社の取引経路を追跡し、転売先まで含めて厳密にチェックする方針。
 また、同省は再発防止のため、事故米の販売や流通に関するシステムを見直す意向だ。〔共同〕 (20:43)
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(主張)汚染米の転売 農水は事後監視の徹底を
2008.9.7 産経新聞
 食用には適さず、工業用糊(のり)の原材料などに使われるはずの汚染米が加工食品用として販売されていた。「食の安全」を脅かす不正行為がまたも明らかになった。
 再発防止の観点からも不正転売には厳しい追及が必要だ。一方で売却した農林水産省の事後監視体制にも少なからず問題点が指摘されている。徹底した見直しが必要となろう。
 ウルグアイ・ラウンド合意で日本は平成7年度からコメの最低輸入義務を課され、現在は年間70万〜80万トンを中国などから輸入している。このうち2000トン程度は輸入後検査で基準値を超す農薬やカビの発生が確認されている。
 農水省はこれを「事故米穀」として区別し、食用には回さないことを条件に民間に売却している。価格は食用米の5分の1程度が相場とされ、今回はこの仕組みが悪用された格好だ。
 不正転売をしていた三笠フーズ(本社・大阪市)は、15年度から現在まで計1779トンの事故米穀を買い取っていた。最近の2年間では、少なくとも430トン程度を焼酎や米菓の材料として不正転売していた可能性が強い。
 転売された汚染米については、事前に洗浄やカビの除去作業が行われていたとして、農水省は「ただちに健康被害につながる恐れはない」と消費者に冷静な対応を呼びかけている。

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09月08日(月)
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