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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■消費税率17%まで覚悟する必要があるのか。
増税を封印する根拠について首相らは昨年まで「特別会計も含めた歳出の見直しで数兆円の財源を生み出せる」などと語っていた。だが、そんな声はもはや聞かれず、増税に前向きな発言が目立ってきた。
とりわけ副総理兼財務相の菅直人氏の積極発言は重い。「増税しても、使い道を間違えなければ景気が良くなることを部下たちに検証させている」と講演で述べたのである。
仙谷由人・国家戦略相も記者会見で「歳入改革を掲げて選挙をしなければ国民に失礼になる」と語った。
増税を伴う改革に正面から取り組もうという意気込みを買いたい。
参院選を控えて、民主党内には強い反発がある。小沢一郎民主党幹事長は「半年前の国民との約束を変える方が変」だと会見で述べた。
だが、子ども手当の導入などで歳出の膨張に拍車をかけながら、将来の財源の手当てすら考えないというのでは、怠慢に過ぎる。
1994年に非自民の細川連立政権が打ち出した国民福祉税構想を実質的に主導した小沢氏には、それがよく分かっているはずだ。
増税をいつまでも封印してはいられない。医療や介護、保育などを支え、教育を充実するには財源が足りない。政府の借金は今は大半が国民の資産でまかなわれているが、やがて国内だけでは回らなくなる。
社会保障や教育の財源を確保し、財政を持続可能な状態に立て直すため、納税者に負担増を求める税制の抜本改革に取り組むことは、どんな政権にとっても逃げられない課題である。
歴代の自公政権は「歳出削減が先」「景気にマイナス」などとして、増税の先送りを続けてきた。鳩山政権もまったく同じだ。菅氏の姿勢は、その大転換につながる可能性がある。
菅氏がよって立つ考え方は、「増税しても、集めたおカネを雇用が拡大するように有効に使えば景気は良くなる」というものだ。
医療や介護、環境など需要がますます増える分野で雇用の創出を促す。そのために増税で得られる財政資金を投じる。デフレ脱却をにらんで、そういう方法を採るなら景気を失速させずにすむ可能性はあるだろう。それが財政再建の一歩にもなる。
所得税や法人税も含めた税制改革の全体像をいかに描くか。増税分をどう使うのか。政党間で競い、国民に信を問うべき大事な課題だ。それを忘れた選挙は、無責任ではあるまいか。
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3、消費税:引き上げ、与党内で論議
毎日新聞 2010年4月14日
仙谷由人国家戦略担当相は13日、衆議院を任期途中で解散し、総選挙で消費税の増税を掲げて戦う可能性について言及した。菅直人副総理兼財務相も増税に前向きな姿勢を示している。これに対し、閣内などから反発や慎重論を唱える声が上がっており、消費税増税を巡る論議が、与党内で高まりを見せている。
仙谷氏は13日の閣議後会見で、「今のままの税収が続けば、大きな壁にぶち当たる」と、社会保障などの財源となる税収の低迷に懸念を表明。「任期(満了)の1年前、半年前か分からないが、(総選挙に)打って出るとなれば、消費税、歳入改革を掲げなければ国民に失礼」と語った。
鳩山由紀夫首相は昨年9月の政権交代から4年間は消費税増税を見送るとの「約束」を一貫して表明しているが、仙谷氏の発言はこの約束を撤回し、増税を前倒しすることを示唆したものだ。菅氏も12日の講演で「増税しても、使う道を間違わなければ景気が良くなる」と述べており、主要閣僚から、増税に前向きな発言が相次いだ。
こうした仙谷氏らの発言に対し、平野博文官房長官は13日の会見で「時期尚早の議論だ」と反発。民主党内からも、「無駄削減の努力をしないで消費税論議(を行うの)はナンセンス」(高嶋良充参院幹事長)と批判の声が上がった。国民新党代表の亀井静香金融・郵政担当相や社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相も、「経済が成長して税収を上げるべきだ」(亀井氏)などと、増税には慎重な立場だ。
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04月25日(日)
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