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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■高速新料金 無料を掲げて選挙:終われば値上げとは
 無料化のための予算が大幅に削減されたほか、現在実施している料金割引のために用意された財源を高速道路建設に回すことにした。その結果、こうならざるを得なかったのだろうが、公約とは一体、何なのだろうかと考えさせられる内容だ。
 確かに、無料の区間もできる。しかし、地方の2車線区間を中心に37路線の50区間で、無料化対象外の首都高速と阪神高速を除く全路線の約18%にすぎない。
 料金の上限を普通車で2000円とした。現在の1000円よりは高いものの、休日に限り、対象車も自動料金収受システム(ETC)を搭載した普通車以下に限定されているのと比べ、わかりやすい。平日も対象となるため、休日に集中している渋滞は改善に向かうだろう。
 ただし、上限の2000円は約70キロを走行した場合の料金に相当し、これより短い場合は、現在の割引がなくなるため、値上げとなる。
 一方、恩恵を受けるのは長距離を運転する場合だ。どこまで走っても普通車ならいつでも2000円、中・大型車でも5000円だ。休日1000円がなくなるとはいえ、それでも十分に安い。しかも、ETCの搭載は不要だ。
 ただし、長距離の利用が増えれば、鉄道やバスが影響を受けることになる。鉄道から自動車へとシフトすれば、二酸化炭素の排出量は増える。温室効果ガスの削減で現政権が掲げている高い目標の実現と、どう整合するというのだろうか。
 料金割引の財源のうち1・4兆円を高速道路建設に回す。しかし、値下げの財源を建設に流用するのはルール違反だ。国会の監視をすり抜ける便法として、同様のことが繰り返され、無駄な道路の建設が続くことにつながらないか、心配だ。
 フェリーに配慮し、本州四国連絡道路は割高に設定したものの、減収となる鉄道やバスへの影響については、どう対応するのだろうか。
 簡素化などのメリットはある。しかし、無料化を掲げながら、利用者の多くが現状より値上げとなってしまう。しかも、それは、道路建設に資金を回すようにしたためだ。
 高速料金の無料化は、物流などのコストを下げて、経済の活性化につなげることが目的だったはずだ。この点も含め、昨年の総選挙での民主党の主張と、今回の高速料金制度がどのようにつながるのかを、へ理屈や言い訳、強弁ではなく、きちんと説明してもらいたい。
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毎日新聞 2010年4月10日 2時31分


社説:高速割引見直し 値上げで建設費に回す無節操
2010年4月10日02時18分 読売新聞
 高速道路建設費の確保に窮して、料金を実質的に値上げし転用する―。鳩山内閣がまとめた高速料金割引制度の見直し策を一言でいえば、こうなるだろう。
 6月実施の新制度では、利用者の多くが負担増となりそうだ。経済効果が高く、事故防止にも役立つ路線の新設・拡幅は妥当だが、高速道整備に否定的だった鳩山内閣の姿勢と明らかに矛盾する。
 いまだ旗を降ろさぬ高速道路の無料化政策にも反しよう。新制度に対する国民の理解を得るのは、容易ではあるまい。
 新しい割引制度は、自公政権時代に導入された中身を、大幅に整理・統合するものだ。
 目玉だった、自動料金収受システム(ETC)を装備した車を対象にした土日・祝日限定の「1000円走り放題」は廃止する。早朝、深夜など時間帯ごとの割引も、今年度限りでやめる。
 その代わり、軽自動車は1000円、普通車は2000円、中型車以上は5000円などの上限を決め、それ以上の料金は取らないことにする。燃費のいい車を優遇する仕組みもある。
 土日ばかりでなく平日にも適用し、ETCの有無を問わない。このため、ETCを付けていない車や平日に遠出する場合、恩恵は確かに大きいだろう。

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04月11日(日)
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