ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
[257829hit]
■深刻な雇用環境
政府は、10月に緊急雇用対策をまとめたのに続き、2009年度第2次補正予算に盛り込む追加雇用対策を検討し始めた。
◆求められる大胆な追加策◆
失業者が増え続け、景気腰折れも懸念されており、ここは大胆な対策を打ち出すべきだ。
政府の雇用対策は、仕事を失った貧困・困窮者や新卒者への支援のほか、介護や農林業などを中心に年度末までに約10万人の雇用創造を目指すことが柱である。
ハローワークの支援機能や住宅支援策の強化を目指すが、旧来型の政策で目新しさはない。
政府は、従業員を解雇せず休業などにとどめた企業を支援する雇用調整助成金の要件を緩和する。雇用維持に一定の効果が期待できるが、助成金をさらに拡充すべきだろう。きめ細かな職業訓練も強化しなければならない。
来春の大卒予定者の就職内定率は、10月現在で約60%に低迷し、「超氷河期」と言われる。就職できない「ロストジェネレーション」を生み出さないよう、支援対策の強化も急務だ。
中長期的に肝心なのは、雇用機会を拡大することだろう。
政府が雇用創出の目標に掲げた10万人は、344万人に膨らんだ失業者と比べると力不足だ。1次産業を活性化させる農商工連携の拡大や観光ビジネスなども絡め、政策を総動員し、地域の雇用を広げる工夫が求められる。
◆国内産業の空洞化を防げ◆
雇用対策は、国内産業の空洞化を防ぐ対策にも直結する。
企業は製品の値下げ競争に追われるように、工場の海外移転を加速させており、雇用機会の縮小は深刻だ。日本経済は、それによってさらに弱体化する悪循環に陥りつつある。
だからこそ、政府は、国内産業や地域が活性化できる新成長戦略を打ち出さねばならない。
環境などの日本の強みを生かした新産業をテコ入れし、活力を生みだし、雇用増につなげる――将来に希望を持てる、そんな明確なビジョンを示す必要がある。
アジアの消費者向けの市場を狙い、商品開発や輸出戦略も強化するなど、アジアの需要を国内に取り込むことが重要になろう。
――――――――――――――――――――――――――――――――
2、社説:雇用対策 介護起業のすすめ
2009年11月28日 毎日
失業率は3カ月連続で若干の改善を見ているが、雇用情勢は相変わらず厳しい。来春卒業予定の大学生や短大生の就職内定率は低く、高校生の3人に2人はまだ就職先が決まっていない。年越し派遣村の当時よりも状況は深刻ともいえる。
有効求人倍率が0.44倍(10月)という中で、やはり大きな受け皿として期待されるのが医療や介護である。特に介護現場では慢性的な人手不足に陥っている事業所が多い。いや、急速に進む高齢化に対して介護施設・事業所そのものが不足しているのだ。政府は職業訓練に力を入れ、介護福祉士らの養成学校は訓練生であふれ返っているが、思ったほど就職に結びついていないという。訓練中は失業手当を延長して受けられ、雇用保険未加入でも生活手当をもらえるため、働く気のない人の避難場所になっているというのだ。
しかし、介護を敬遠する理由としては、全産業平均の6〜8割程度という給料水準の低さを挙げざるを得ない。民主党は公約である介護従事者の待遇改善を優先的に実施すべきだ。また、学校やハローワークで「介護の仕事は大変だ」と求職者にブレーキをかける傾向があるともいう。たしかに楽な仕事ではないが、介護を通して得られる感動や専門性に魅力を感じて働き続ける人はたくさんいる。食わず嫌いでいるよりも、まず飛び込み、試用期間中に自分に合っているかどうか見極めてもいいではないか。慣れない人を受け入れる介護事業所は大変かもしれないが、国全体が陥っている雇用危機を救うのは介護しかない。介護をこの国の主産業にする覚悟で臨んでほしい。
[5]続きを読む
12月05日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る