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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■減反政策見直しの動き
農地改革をめぐって農相は「やがてはゾーニングも考えないといけない」と発言。農地を区分することで転用を規制し、農地の減少に歯止めをかけることを検討する考えも示した。(16日 07:00)
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4、社説 夢をもって就農できる環境を作りたい(5/25)
2009年5月31日 日経
日本の農業が直面する最大の課題は将来の担い手をどのように確保するかにある。すでに農業就業者の6割は65歳以上の高齢者だ。政府が食料自給率を高めようと旗を振っても、必要な担い手がいなければ政策効果があがるはずもない。
この10年で農家数は2割近く減り、東京都の面積の1.5倍に相当する農地が消えた。就農者が減っても一戸当たりの経営規模が拡大すればまだいいが、今も担い手の大半は小規模な兼業農家である。
新たな3K職場目指す
収入の柱が農業という主業農家は全国で43万戸しかいない。新規就農者は2006年で約7万5000人いたが、39歳以下の若手は就農者の7人に1人という状況だ。
担い手を確保するためにはまず、各農家の後継ぎが親の仕事を受け継ぐ環境を整えることが重要だ。そのためには農協に過度に依存しない新たなビジネスモデルが必要だろう。簡単ではないが、将来に希望をつなぐ新たな試みも始まっている。
30歳前後の若手農業者が「農家のこせがれネットワーク」を立ち上げた。代表は神奈川県藤沢市で養豚業を営む宮治勇輔さんだ。特定非営利活動法人(NPO法人)にしようと募集した設立発起人には、全国から約1300人が名乗りを上げた。
農業を「かっこよく、感動があり、稼げる」という新たな3K職場にしようと、「こせがれ」の帰農を支援するのが目的だ。様々なイベントを開き、意欲のある若手農家と消費者を直接つなげることで、「作って終わり」の農業を変える。
宮治さん自身、大卒後4年余りの会社員生活を経て親の後を継いだ。独自の販売方法でわずか4年で直販比率を約5割に高めた。自ら手がけた商品をブランドに育て、利益が出る値段で消費者に届ける。「農業再生の最短最速の道はこせがれが頑張ること」と宮治さんは話す。
次に、企業など他分野からの農業参入を促したい。就職難や田舎暮らしブームで就農希望者は増えているが、個人でゼロから農業を拓(ひら)くのは様々な困難が伴う。
全国農業会議所が06年度に実施した調査によると、新規就農にかかる費用は生活資金も含めて平均1200万円に上る。現実的な選択肢は、給料をもらいながら働く農業生産法人や企業への就職だろう。
島根県雲南市の第3セクター、吉田ふるさと村は20歳代後半の若者2人を採用し、今春から野菜栽培に本格的に乗り出した。
100人を超す地域住民が出資する同社の主力業務は農産加工品の開発と販売だ。卵かけご飯専用のしょうゆ「おたまはん」などをヒットさせてきたが、今大きな経営課題を抱えている。過疎化で原材料の栽培を委託する農家が減ってきたことだ。
「商品の安全、安心にこだわるためにも、原材料から自ら手がける利点は小さくない」(高岡裕司専務)。野菜作りに励む若者は農閑期には加工食品の生産を手伝うので、安定した収入を得られる。
異業種からの参入も相次ぐ。民話の里、岩手県遠野市では自動車教習所を経営する高田自動車学校(陸前高田市)が農業に進出した。まだ小規模だが、無農薬米やトマト、しいたけなどを生産する。畑仕事に汗を流すのは教習所の指導員だ。
少子化で車の免許取得者は年々減っていく。対策として首都圏などからも受講生を集めようと、地元の非営利団体の協力を得て、3年前にグリーンツーリズムと組み合わせた合宿教習を開始した。2週間強の教習期間中に農家への民泊や農業・乗馬体験を提供している。
農協中心の農政改めよ
それをきっかけに遠野市の特区制度を活用して始めたのが今回の取り組みだ。「将来は農業を会社の本業にしたい」と田村満社長は意気込む。人口減と少子化に直面する地域密着型の地方企業にとって、農業は会社存続を託す有力な分野である。
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06月02日(火)
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