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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 中国製あん(猛毒物質トルエン)の次はインゲン(殺虫剤)だ。
 子会社が問題のギョーザを輸入・販売していたJT(日本たばこ産業)は、中国企業への委託生産から、監視の届きやすい自社関連工場の生産への移行を進めており、委託工場では監視カメラの台数を増やした。
 問題となったインゲンを輸入販売していたニチレイフーズも現地農場の土壌づくりから関与。出荷まで委託工場で3回の検査を実施し、基準をクリアした9社のみに生産を委託し、「安全体制には自信がある」(相馬義比古社長)としてきた。流通ではイトーヨーカ堂がギョーザ事件後、一部の冷凍加工食品で品質管理担当者を現地に派遣し、安全確認する体制をとっていた。
 各社の安全対策で、ギョーザ事件発覚後に前年比で2〜3割減った冷凍食品の売り上げは、今年8月ごろからはほぼ前年並みに回復していただけに関係者のショックは大きい。
 大手スーパーの関係者からは、「ギョーザ事件を想起させる」「ギョーザ、メラミンなど問題が相次ぎ、中国産食品への不信が強まる」などと、売り上げへの悪影響を懸念する声も出ている。
 07年に国内に輸入された冷凍野菜は約82万トン。うち中国からは約44%にあたる36万トンで、国別で1位。中国産野菜は日本人の食生活に組み込まれているのが実情で、ニチレイフーズは「中国以外の仕入れ先を探すのは、価格面などで難しい」(相馬社長)として、問題の冷凍インゲンを製造した中国のメーカーとの取引を継続し、計画していた5%の出資も来月に行う方針だ。
 ただ、消費者の不信が増幅すれば、中国産食品の売り上げが落ち込む可能性もある。相馬社長は「将来的には(中国からの調達の変更を)決断せざるをえないときがくるかもしれない」としている。
 ◇野菜輸入、再び減少か
 中国産冷凍インゲンから高濃度の農薬が検出された問題で、中国からの野菜輸入が再び減少するのは避けられない見通しとなった。
 農林水産省の輸入検査実績によると、中国野菜の輸入量は今年1月末に発覚した中国製冷凍ギョーザ事件の影響で2月が前年同月比33%減の約2万8000トンになり、5月には同49%減と、前年の半分近い水準まで落ち込んだ。
 しかし、その後は6月の同12%減など回復傾向を示し、9月は同3%減と、ほぼ前年並みに戻っていた。
 5月までの輸入減は、日本の消費者や食品メーカーが中国産を敬遠したことに加え「中国当局や輸出業者が自ら検査体制などを強化し、輸出を絞り込んだ」(農水省)という面も大きいとみられる。
 6月以降の回復傾向はその効果が表れた形だが、今回の農薬検出は、中国産食材の大きなイメージダウンを招くことが必至。国内の食品業界も食材調達先の見直しを迫られそうだ。【行友弥】
毎日新聞 2008年10月16日 東京朝刊
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3、殺虫剤検出の中国冷凍インゲン、製造元の輸入差し止め 厚労省
2008年10月15日 11:04 日経
 厚生労働省は15日未明、東京都八王子市のスーパーで販売された中国製冷凍インゲンを食べた同市の主婦(56)が体調不良を訴えたと発表した。インゲンからは基準値を最大で約3万4000倍上回る高濃度の有機リン系殺虫剤「ジクロルボス」が検出された。同省は製造元の煙台北海食品(山東省)製の食品すべてについて、輸入手続きを差し止めた。
 厚労省は主婦のほかに健康被害が発生していないか、各都道府県を通じた全国調査を開始。手元に問題の製品がある場合は摂取しないように注意を呼びかけている。
 問題の冷凍インゲンはニチレイフーズが大手スーパー、イトーヨーカ堂専用に輸入しており、商品名は「いんげん」。同社はすでに販売をとりやめ売り場から撤去した。

10月17日(金)
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