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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 厚生年金6万9000件改ざん
 舛添厚労相によると、年金記録の訂正申し立てを審査する「年金記録確認第三者委員会」が改ざんを認めたケースなど88件を分析。標準報酬の大幅引き下げや、半年以上さかのぼって引き下げる処理など3条件に9割が該当したという。改ざんの可能性が高いこれらの不自然な処理について厚労相は「組織的関与があったと推量する」と述べた。
 さらに、厚生年金のコンピューター上の記録約1億5千万件を対象に、3条件に該当するケースを抽出した結果、6万9千件見つかった。いずれも改ざんの可能性が高いと見られる。年金の受給年齢である65歳以上の記録が約2万人分あり、本人への確認作業を、来年早々に開始する方針も明らかにした。
 これまでの社保庁の調査では、「第三者委員会」などで標準報酬月額の改ざんが認められた17件のうち、社保事務所職員の関与が確認できたのは1件だけ。社保庁は「組織的な関与は確認できなかった」と説明していた。
 保険料は標準報酬に応じて決まる。明らかになった改ざん事例では、保険料を滞納していた事業所の従業員の標準報酬を過去にさかのぼって引き下げ、支払うべき保険料を少なくして滞納分を解消。社保事務所も収納率を上げるメリットがあった。従業員は知らないうちに将来受け取る年金額が減ることになる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――― 厚労相、「組織的関与」調査へ
毎日新聞 2008年9月18日 東京夕刊
 舛添要一厚生労働相は18日、厚生年金保険料の算定基準となる標準報酬月額(給与水準)の記録の改ざんが疑われる事例が6万9000件に上ることを参院厚労委員会で明らかにした。また、舛添厚労相は「私自身は組織的関与があるだろう、非常に疑わしいと思っている」と述べ、来年にも社会保険庁職員の組織的関与を本格調査する方針を示した。
 蓮舫議員(民主)らの質問に答えた。
 改ざんの疑いが強いケースとして、▽標準報酬月額がさかのぼって下げられたのと同じ日か翌日に会社の年金からの脱退処理がされている▽月額が5等級以上も極端に下げられている▽6カ月以上もさかのぼって月額が改められている−−の3点が共通していたという。
 舛添厚労相は「クロに近い」と指摘し、社会保険庁のコンピューター内の全年金記録から同様のケースを拾い出したところ、判明したという。
 また、舛添厚労相は、総務省年金記録確認第三者委員会が「社会保険事務所の処理が不適正」と指摘するなどした計88件を分析した結果、「9割以上が疑わしかった」と述べた。
 標準報酬月額の改ざんをめぐっては、同庁は1件だけ職員の関与を認め、組織の関与は確認できないとしていた。【野倉恵】

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年金改ざん―6万9千件の確認を早く
                      2008年9月19日 朝日新聞社説
 もういい加減にしてくれ。これが、国民の率直な気持ちに違いない。
 サラリーマンの加入する厚生年金で6万9千件もの記録が改ざんされている可能性があると、舛添厚生労働相が参院厚労委員会で明らかにした。
 改ざんをした疑いがかかっているのは、ほかならぬ社会保険事務所の職員である。厚労相が自ら「組織的関与はあったと思う」と認めた。
 労使折半で納める厚生年金の保険料は、給料に相当する標準報酬月額をもとに決められる。ところが、経営難の会社が保険料を滞納した時、過去にさかのぼって標準報酬月額を引き下げるなどして滞納分の穴埋めをした事例があることがかねて指摘されていた。
 今回、疑わしい「不自然な記録」を探したら6万9千件もあったという。標準報酬月額が、6カ月以上さかのぼって大幅に引き下げられていたなどの条件に当てはまるケースだ。
 うち2万件は、すでに年金が支給されていた。
 これまでに総務省の第三者委員会が57件について改ざんと認めていたが、やはり氷山の一角だった、ということだろう。

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09月19日(金)
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