ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
[257912hit]
■ 大分教育汚職 これで「教育」ができるのか
さらに採用や人事を透明にするためには、教員の不正採用疑惑を警告してきたNPO法人「おおいた市民オンブズマン」などの外部の第三者の目を活用することを考えてもいい。
大分県教委では採用試験の答案は年度末までしか保管されない。08年度採用の分も残っておらず、いまとなっては不正工作を検証するのは難しい。少なくとも数年間は保管すべきだ。
採用や人事を公正にするのは、優秀な教員を集め、教育の質を高めるために欠かせない。全国の教育委員会は大分の事件をひとごとと思わず、足元を見つめ、改善策を進めてもらいたい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
教員採用汚職 金で買われた「教員」の地位(社説)
2008年7月9日 読売新聞
大分県で教員不信を助長する不正が、次々と明るみに出ている。膿(うみ)を出し切り、早急に信頼回復を図らねばならない。
小学校教員の採用試験で、小学校長らが自らの子どもを合格させるよう県教育委員会幹部らに頼み、現金や金券をやり取りした贈収賄容疑で逮捕された。
受け取った幹部の1人は、県教委で教育長に次ぐ立場の元教育審議監で、退任後も市教育長という要職にあった。ほかの逮捕者も、県教委の課長級の参事や小学校の校長、教頭だ。
保護者から、「ルールを守るよう指導する人間の犯罪を子どもたちにどう説明するのか」と憤りの声が上がるのも、当然だろう。
地方教育界の組織的な不正は、20年近く前にもあった。教員採用をめぐって、1990年に山口県の教育事務所長が賄賂(わいろ)を受け取っていたことが発覚した。その際、小中学校の校長3人や市教育長らも贈賄罪で略式起訴された。
また、2年前に大阪府教委で非常勤講師の採用に絡み、6年前には富山県教委で人事異動に絡み、汚職が摘発されている。
だが、教訓は全く生かされていなかった。今回はより深刻だ。
まず合格点に満たない者の点数を水増しし、合格させていたことである。本来なら合格していたはずの受験者には許し難い不正だ。水準に満たない“教員”の最大の被害者は、教わる児童である。
さらに問題なのは、校長や教頭の管理職任用試験でも疑惑が浮上していることだ。
ほかに、小規模校の校長が県教委の参事に異動が決まった後、現職の教育審議監に「あいさつ」名目で金券を贈っていたことが判明している。金券などを贈ることが常態化していた可能性もある。大分県警は徹底解明してほしい。
県教委は今回の事件を受け、改善策をまとめた。教員採用試験を県の一般職員の採用に当たる県人事委員会と共同で実施する形にしたが、まだ不十分だ。
文部科学省が毎年、各都道府県と政令市の教委から受けている報告では、20教委が評価の観点や方法など採用選考基準を公表しているが、大分県は入っていない。悪弊を断ち切る対策が必要だ。
他の教委も、「他山の石」として自らの足元を点検すべきだ。
教育界では様々な教員の資質向上策が出されているが、教育者にふさわしい能力と意欲を備えた人材を適正に選ぶことが先決だ。文科省も県教委任せではなく、対策を練らねばなるまい。
()
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
社説:教員採用汚職 これでどう「道徳」を説くのか
毎日新聞 2008年7月8日
公務員に袖の下を渡してものを頼む。警察が動く。次々に関係者が逮捕され、並ぶ顔写真を金の流れの線が結ぶ「汚職相関図」がメディアに掲載される。
組織的な贈収賄事件でしばしば見る報道だが、今大分県警が捜査を進めている事件の相関図に驚かされるのは、登場者が教員や県教育委員会幹部ら教育者たちだからだ。
小学校校長らがわが子を採用してもらうために、県教委幹部らと贈収賄サークルを成したのが事件の構図だ。しかし、関係者の証言などでは、これにとどまらない。例えば、逮捕者の一人は少なくとも35人の口利きを受け、成績改ざんをした疑いがある。また別の一人は小規模校から県教委に転勤する際、現職幹部に高額金券を贈っており、関係者は「人事の前後には、モノ、金が動く」と金品授受横行の体質を語る。
[5]続きを読む
07月10日(木)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る