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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 地方経済の疲弊
商業地価が今と同水準だった1973年、地方はバラ色の夢を抱いていた。田中角栄首相が全国に高速道路、新幹線網を張り巡らせる日本列島改造論を掲げていた。商業地は73年に19.8%、74年に28.7%あがった。
高速道路と新幹線は地方に膨大な土木工事をもたらした。建設会社は潤い、雇用機会が創出された。地方の工場誘致型経済も後押しした。
しかし、中国というライバルの出現で、工場誘致型の自治体運営モデルは揺らいでいる。新幹線など高速交通手段の発達は全国の支店経済化を後押し、地方の地位を押し下げた。
国と地方に巨額の借金が残っているのに、地方の富を現す地価は34年前の水準に逆戻り。田中首相がめざした「国土の均衡ある発展」は風前のともしびだ。
欠けていたのは高速道路、新幹線を有効活用するソフト作りと地方分権への強い意欲だ。それがなかったので高速道路、新幹線は主にヒト、モノ、カネを東京に吸い上げる一方向のパイプとしてしか機能しなかった。
国会は道路特定財源や地方交付税をめぐって紛糾している。それは大切なことではあるが、30余年の反省を踏まえたより幅広い地方再生策の検討が欠かせない。
04月07日(月)
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