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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 宙に浮く年金は2025万件も
 年金記録に漏れがないかの確認を促す「ねんきん特別便」で、記録訂正の可能性が高いにもかかわらず、「訂正の必要がない」と返答してきた人について、改めて電話や個別訪問で確認したところ、実際には、約8割に記録訂正の必要性があったことが3日、社会保険庁の調査で明らかになった。社保庁は2月から特別便を見やすく改良したが、依然3割が「訂正の必要がない」と返答しており、改訂版特別便の効果が限定的なことも分かった。
 調査結果は、3日の自民党の議員連盟「年金記録問題に関する検討会」に示された。
 社保庁は昨年12月から、基礎年金番号に統合されず宙に浮いた記録5000万件と社保庁のオンライン記録を照合した結果、「氏名・性別・生年月日」の全部もしくは一部が一致した人に特別便を送付したが、1月時点で、回答者の約9割もが「訂正がない」と回答していたことが判明。社保庁は急遽(きゆうきよ)、1月25日から電話や個別訪問による再確認である「入念照会」を行ってきた。
 入念照会は、基礎年金番号の記録と、宙に浮いた記録に期間重複がなく、他に結びつく可能性のないケースに限定して行われ、2月15日までに照会を終えた1万7103人のうち、78・5%にあたる1万3426人が実際には記録訂正が必要たった。

「訂正の必要がない」と回答した理由についても調べたところ、「間違いがないと思っていた」44・0%、「すでに記録確認を行っている」12・1%、「他に年金制度に加入した記憶がない」10・5%などだった。
 特別便を受け取った人のうち、「訂正の必要がない」と回答している人は2月19日現在約53万人にのぼり、社保庁はこのうち半数近くが実際には記録訂正に結びつくとみている。
 一方、社保庁は「特別便が分かりづらい」との批判を受けて2月6日から、加入履歴の詳しい見方を説明した見本を同封した改訂版特別便を送付しているが、この回答状況についてのサンプル調査結果も公表した。
 サンプル調査は、改訂版特別便を受け取った1000人を対象に行われた。回答があった436人のうち、「訂正の必要がない」と返答した人は137人で31・4%を占めた。
 改訂前の同内容のサンプル調査では「訂正の必要がない」は45・0%で15ポイントほど減ったが、依然3人に1人が、記録訂正の可能性が高いにもかかわらず「必要ない」と回答していることが明らかになった。

特別便の改良効果が限定的だった形だ。社保庁は今後、これらの人についても入念照会を行っていく予定だが、特別便をさらに分かりやすくするよう再改良を求める声も強まりそうだ。
         ◇
 ■ねんきん特別便 
 宙に浮いた年金記録5000万件の照合作業の結果、記録漏れの可能性が高い人に対して、昨年12月から発送を始めた。ところが、回答者の約9割が「訂正の必要はない」と返答。“なりすまし”防止で特別便に記録漏れ部分のヒントを明示しなかったため、記録漏れに気付かなかった人が多かったとみられ、今年1月下旬から相談窓口で過去の勤務先名などのヒントを積極的に教える相談対応に変更した。2月6日発送分の特別便からは加入履歴の詳しい見方を説明する見本を同封した。1月末までに発送済みの108万人に対しても、3月下旬に見本を追加した特別便を再送付する。

03月18日(火)
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