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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 福田内閣支持率の急落
 14日には「誤解を招いたという意味では、説明した人の責任でもある」と謝罪を口にしたが、これは混乱を招いたことをわびただけとみられる。「みなさんが公約違反だと決めつけているから、いくら抗弁しても、なかなか説明するのは難しい」とも述べているためで、相変わらず公約違反との認識は持っていないようだ。

 安倍政権は年金対応のまずさがきっかけで支持率が急落した。それだけに、与党内では、福田首相の発言と世論の温度差の乖離(かいり)に懸念が広がりつつある。

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なぜ特定困難?

 社会保険庁が発表した5000万件の内訳によると、照合プログラムで基礎年金番号と統合可能な記録は全体の2割の1100万件だ。これに対して、4割にあたる1975万件は手作業で手書き台帳などにさかのぼらなければならず、そのうち945万件は、手書き台帳と照合したとしても統合が困難であることが分かった。

 どうして、多くの記録の統合困難となったのだろうか。社保庁によると945万件の大半は、(1)社保庁職員のオンラインシステムへの入力ミス(2)加入者が就職条件をクリアするために氏名や年齢を虚偽申請(3)企業が節税対策で架空の人物を届け出ていた(4)海外に移住したり、かつて日本で働いていた外国人の記録−とみられるという。

 (1)の場合、データのどの部分が間違っているのかが分からず、無理に類推すれば別人の記録と混同する可能性も高まる。(2)と(4)は、本人や企業からの申し出がない限り手がかりをつかむのは難しい。(3)は、持ち主が現れるはずもない。

 945万件以外も統合作業が簡単だとは言い難い。社保庁は照合プログラムの一致条件を広げるなどして、さらに調査を行うが、最後は手書き台帳との照合が必要だ。ところが、手書き台帳には戦災で焼失したり、劣化で判読不能になっているものもあるためだ。

 死亡とみられる280万件や結婚で姓が変った510万件は、記録確認を促す「ねんきん特別便」の送りようがない。社保庁は自治体の広報などで呼びかけるが、遺族年金などの仕組みを詳しく知らない人は少なくなく実効性は未知数だ。
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年金記録紛失問題をめぐる主な発言

【7月12日】

・最後のお1人にいたるまで、記録をチェックし、まじめにこつこつ保険料を納めた方々にしっかりと正しい年金をお支払いする(安倍晋三前首相)

【8月28日】

・5000万件は「最後の1人、最後の1円まで確実にやる」ということで取り組む(舛添要一厚生労働相)

【10月3日】

・平成20年3月までをめどに、基礎年金番号に未統合の5000万件の年金記録について名寄せを実施し、記録が結びつくと思われる方に加入履歴を送る(福田康夫首相)

【10月31日】

・どうしても分からない記録が出ることはあり得るが、9割以上順調に進めば、作業が失敗という評価にはならない(舛添厚労相)

【11月21日】

・選挙のスローガンだから、いい加減に言った話ではない。そういう意気込みでやるし、現実に一生懸命やっている。ただ「来年3月までに最後の1人、最後の1円まで」とは言っていない(舛添厚労相)

【12月11日】

・統合作業はエンドレスだ。できないこともある(舛添厚労相)

・選挙中だからある程度簡素化して言ってし

まった(町村信孝官房長官)

【12月12日】

・公約違反というほど大げさなものなのかどうかね、と思いますけどね(福田首相)

【12月13日】

・公約でどういう風に言っていたかが頭にさっと浮かばなかったから、「公約違反というほど大げさなことではないのではないか」と言った(福田首相)

12月19日(水)
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