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ひぽこんコラム
by 和田
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■みなさんに謝りたい
 だったら、みんな一斉にウギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアって叫んで逃げるだろが?

 しない。だ〜〜〜〜れも避難なんてしない。みんな、のんび〜〜〜〜りテレビ見てる。

 「反原発の闘士」っていう役柄のはずの、実際にも反原発のいしだ壱成も、のんきに主役家族の家に来てたりする。

 おいおい、そこは狂ったように「今すぐ避難してくださいっ! 今すぐっ!」と叫び、娘の手をひっぱり、オヤジに「何するんだっ! オマエは娘に何をしやがるっ! 政府は大丈夫って言ってるだろ!」「お父さん、福島のときもそういいましたっ! 今すぐ逃げてください!」

 とか、死闘を繰りひろげなければダメだろうに?

 そんなことまったくなく〜〜〜。の〜〜んびり。体育館でガイガー測られて、すごいオーバーしてて、シャワーを3回も浴びさせられたわ、なんて笑ってる。。。

 ひいいいいい。。。。なぜアフター福島って設定なのか、不思議になるなり〜〜〜〜。


 いしだ壱成だけじゃなく、反原発御用達の山本太郎も出てくんだが、この役どころもなんだか、中途半端。一応、家族のお父さんを「オレといっしょに沖縄に移住しよう」と説得するんだが、説得に失敗して。そのまま沖縄に帰ってまう。おいおい。。。大事な大事な姪っ子がすでに病気で「アタシ、大人になれるかな?」とか泣いてるのに。。。。

 んでもって、壱成も太郎も、当然ながら、とうとうと、とうとうと、「チェルノブイリでは」とか、原発怖い話を語りまくる。説明しまくるっ。とうとうと。

 一般人がそげにしゃべれるかああああああああああああああああああああああああああああああ?

 そんな一般人、いねぇ〜〜っての! いたら、もう、そんな被曝してる場所から、とっくに避難してるっての!

 そしてこの2人が出るなら、逆に「原発推進の村民」とか、「お役所の原発万歳の人」とか、そういう役で出ればいいのに。山本太郎が「ただちに影響はありません」とか言う役なら面白い。いしだ壱成が「原発は安全だっ。ここはオレたちの村だっ。誰が出ていくかっ!」とか、怒る役とか。東京からやって来る、イヤらしい経産省の役人とか。そういうの演じればいいんだ。そうしたら、皮肉が効いて、面白いのに。。。。そのまんまって。。。

 すべてが中途半端で。すべてが説明だけで。すべてが空回り。

 お父さんは酒びたりのはずが、いつのまにかフツーになってて。

 お母さんはもらった保証金の大半をガイガーカウンターにつぎこんだほどダイハードな原発恐怖症になったはずなのに、のんきにお父さんを元の家に送り出したり。娘が病気になっても、まだ近所の仮設住宅にのんびり住んでいたり。

 その陰には「だってここがふるさとだから」という理由があるらしいんだが、そのふるさとにそこまでこだわる「理由」「感情」がてんで描かれてないから、ぜんぜんピンとこない。

 いや、べつに、どこでもエエんでね?

 と、言いたくなる。 

 どうやら映画を作るにあたって、実際に福島を取材したらしいんだけど、監督ってきっといい人なんだね。だから、もう、いろんな人の話を聞いて、あれも、これも、それも、どれもって、いろんな話を織り込もうとして、散漫になっちまったのかもしれない。

 リアリティを追いすぎて、逆にうそっぱちになっちゃう。そういうことって、よくあるよね。。。

 物語は物語なんだよ。

 日常は日常。まったく違う。その全てを物語ろうとしたら、24時間を描くには、24時間が必要になる。

 でも24時間を2時間で描くなら、それだけ圧縮、凝縮、集中しないと。

 なんかもうね。。。。なんかもうね。。。。

 うまく表現できないでいたら、シモマンが最高のことを言ったね。

「これって、再現ドラマみたいだよね」

 って。

 あああああああああああああ! まさに、それ! それだ! 再現ドラマ!

 それなんだよ〜〜〜〜〜〜〜〜。うん。


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10月03日(木)
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