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つらつらきまま
by seri
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■英雄(ヒーロー)だって憧れる
鶴瓶さんの全国ツアー「WHITE セカンドシーズン」を見に、終業後北区の北とぴあへ。
“キタトピア”と思っていたら「あれは“ホクトピア”だ」と北区民の同僚に教えてもらった。
17階には展望室があり、東京タワーやサンシャイン60などが一望でき、穴場スポットだった。
今日のゲストは柳家権太楼師。
鶴瓶さんの憧れの噺家さんなのだそう。
各々2席ずつで、権太楼師は「猫の災難」「井戸の茶碗」を披露。
柳家の十八番な上に、着物は5代目小さん師匠のもの、という心意気に鶴瓶さんは感に堪えないといった感じだった。
スクリーンに、ゲストの噺家さんについて鶴瓶さんの直筆コメントが映し出されるのだが、そこに「初恋の先輩に会ったようだった」「落語をやってて本当に良かった」みたいなことが書いてあり、何だかそれを読んだ途端、うるっと来てしまった。
どんな人でも“憧れの対象”について抱く思いは同じなのだなと思った。
鶴瓶さんは色んな人を好きだと言ってらっしゃるが、権太楼師のことを心の底から尊敬していて、その人が自分の会のゲストに出てくれたということについての喜びが痛いほど伝わって来た。
乙女のような鶴瓶さんを見たような気がした。
そして、(鶴瓶さん、私もあなたが落語をやってくれて本当に良かったです)なんていうことも思った。
鶴瓶さんが落語に回帰し、その時期に間に合い且つ鶴瓶さんの落語が自分に合う落語だったことで、私自身の世界も広がった。
鶴瓶さんがやった2席はこの会共通で掛けているようなのでここでは書かないが、鶴瓶さんのニンに合う噺だった。
女性が出て来る噺だが、したたかさや大胆さが小気味良かった。
ちなみに鶴瓶さんの噺に出て来る女性の中で一番ハマってると思うのは、「厩火事」に出て来るおさき。
しっかりした女性に見えながらも、姉さん女房の不安感や自分の夫が働かないダメ男と分かっていながらも彼を好きで好きでたまらない弱さやいじらしさが垣間見えて、噺を聞くうちにおさきのことをとても応援したくなってしまう。
03月11日(木)
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