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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■古希の憂鬱/『昭和の東京 平成の東京』(小林信彦)
博多駅の「紀伊国屋」と「GAMERS」で本を買い込む。
先週までずっと森田雄三さんとイッセー尾形さんのワークショップ&公演で、本を読む余裕があまりなかったので、いつもより多めに買うことになった。
『のだめカンタービレ』の新刊13巻などは、よしひと嬢のお宅で読ませていただいていたのだが、やはり自分で買って持っていないと落ち着かないのである。これは首尾よく入手できたのだが、同じく、よしひと嬢宅で読んで極悪非道冥府魔道なオタクの実像を活写して思いっきり笑わせてもらったよしながふみの『フラワー・オブ・ライフ』2巻の方は、どうやら売り切れてしまっていたようでどこにも見当たらない。
よしながさんのマンガは、基本的には腐女子仕様だから、東京の高岡書店あたりなら大人気だろうけれども、福岡のようなオタクがオタクとして確立してない田舎ではそんなに売れ行きがいいとも思えない。多分、もともと入荷部数が少なかったのだろう。つかさー、「GAMERS」の店員、「もともと取り扱っておりません」なんて言いやがったぞ。オタクのメッカとしての自覚はないのか(別にメッカにならなくてもいいが)。やっぱりこの手のマンガは「とらのあな」に行かなきゃダメなのかね(注・今回はBLモノではありません。匂いはちょっとあるが)。
十年ほど前に比べれは、大型書店が増えて本は手に入りやすくなったが、反面、近所の小さな個人経営の本屋が潰れていって、売れ残りの本をそこで探すことができなくなったのはかなり痛手なのである。前にも日記に書いたかもしれんが、貸し本屋時代からの付き合いのあった近所の本屋が消えたのは本当に悲しかった。コンビニじゃダメなんだよう。
明日が父の70の誕生日なので、仕事帰りに父を誘ってしげと三人で食事をする。
場所は近所の「かに甲羅」。近所にあるからと言って、しょっちゅう行きゃしない店である。かにの刺身にかにの天ぷら、かにの吸い物にかに釜飯と、かに尽くしである。膳のほかにかにのチリソースまで頼む。父が粗食で(酒は飲むが)自分は控えて私やしげに「どんどん食べり」と勧めるものだから、私もしげも充分以上に腹がくちた。これだから私もしげも痩せないのである。
父は誕生日を祝ってもらえて上機嫌なのだが、口を突いて出るのはまた姉の悪口である。今日も食事に誘われたのを、私らとの食事を口実に断ったとか。
姉に含むところのない私は「姉ちゃんも一緒に誘えばよかったのに」と言うが、父は頑として首を縦には振らない。年を取ると、こういうところだけはどんどん意固地になるのである。「姉ちゃんがつんだお客さんが、また俺につみ直してもらいに来るったい。おれがおらんごとなったら、店は続かんよ。それが姉ちゃんには分からんけん、困っとうったい」。
頑固親父が君臨して新しいお客さんを開拓できずにいたことも痛手だと思うんだけれども、何かもう、何を言っても通じない。姉ちゃん、いつまで持つかなあ。
で、喋ることはもう会うたびに同じことの繰り返しだ。「こないだ近所の敬老会から誘われて飲みに行ったったい。もう70やけんな」と、笑って言うのだが、その話を聞かされるのはもうこれで四度目なのであった。
久々に『トリビアの泉』を見る。と言っても偶然チャンネルが合っただけ。
番組が始まったころは腹を立てながらも毎週追いかけて見ていたものだったが、演出のつまんなさに閉口して、もう随分前から積極的に見ようって気がなくなってしまっているのだ。私も大概馬鹿馬鹿しいだけのギャグであっても嫌いにゃならないんだが、つまんないだけのギャグにはちょっと付いて行けないのである。
今回は『アルプスの少女ハイジ』ネタが二本続いて、アルムおじいさんの過去がどうのこうのという、ネタ自体もつまらないが、演出もわざとらしくて笑えないもの。ゲンナリして、もう何がどうつまらないか詳述するのもツラいくらいだ。そんな「常識」がなんで「へぇ」のネタになるのだ。
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09月21日(水)
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