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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■一面のボブ・サップ/永井豪『天空之狗』1巻
夕べは加藤君とよしひと嬢がお泊り。練習の打ち合わせやらオタク話やらに花が咲いたが、ちょっとジェネレーションギャップを感じてしまったのは、加藤君が「『うる星やつら』、見たことないんですよ」と漏らしていたこと。ああ、20代前半だと当然そうだよなあ、とリクツでは納得できるのだが、自分が遠いところまで来てしまったような気にさせられてしまって、いささかショックではある。「平野文さんが“萌えキャラ”やってたってことですよね?」という発言にもダブルショックである。『うる星やつら』放映当時の80年代には、もちろん「萌え」なんてキーワードは存在していなかったのだが、今なら「ラムちゃん萌え〜」とか堂々と口にするやつらがいても全然おかしくはない。その事実と、まさにラムが「萌えキャラ」の元祖であったことを確認せざるをえないショックである。
私は「萌え」という単語の表現力の薄さにかなり拒否反応を抱いていたのだが、もうたいていのオタクの間ではこれは完全に一般語化している。オタク間のディスコミュニケーションを埋める方法はないものかと日々ツラツラと考えてはいるのだが、何だか逆に城の外堀ばかり埋められているような気がしてならない。「そんな言葉使うな」とは言えんし、かと言って、「それは違うだろう」と感じている言葉を自主的に使う気にはなれない。
今の若い世代の人たちも、次の世代の人たちが新しい言葉を使い出したら恐らくは珍妙に感じるに違いないのだから、自分たちの言葉だつて「絶対ではない」ことに気付いて、少しは「世代を越えた普遍的な言葉」がないものかどうか、考察してみるくらいのことはしてほしいものなのだが。
朝方、寝惚けたしげが「ボブ・サップが邪魔〜」と何度も寝言を言っていた。なんだかまた変な夢を見たらしい(あとで聞いたのだが、部屋中がボブ・サップで埋め尽くされる夢だったとか。……なんじゃそりゃ)。寝言と言っても、半分目覚めちゃいるので、しげはみんなに聞こえるようにわざと口にしているのである。
先に起きていた加藤君は、しげの寝言を聞いたことがなかったので「何言ってんだ?」とばかりに目を丸くしていたが、朝っぱらからアタマを混乱させられて、いい迷惑であったろう。半覚醒状態でしげがわけのわからぬことを口走るのはしげの「構ってほしい症候群」の表れである。私はもう聞くだに疲れて何を聞いてもリアクションを取らなくなってしまっているので、ここんとこおかしな寝言はあまり聞かなくなっていたのだが、人が増えた途端にこの始末である。自分に関わってほしいあまりに、他人を混乱に陥れようとするのは悪い癖だとそれこそ口を酸っぱくして言い続けてきたのだが、これも全然治らない。精神がハイになればなるほど、ウケ狙いのつもりでイカレた言動を繰り返すが、度を越しゃ鬱陶しいだけである。だからもちっと心のコントロールをしてほしいものなのだが、公演が日一日と近づいてきるせいもあって、そのバランスがかなり崩れてきているのだろう。ちょっとゆっくり寝かしてやんなきゃならんかなあ、とも思うのだが、今だって充分過ぎるくらいしげは寝ているのである。これ以上寝かせてたら、ほんとに「メシ食って寝る」だけの生活になってしまうので、それも困る。アタマの痛い日々はやっぱり続くのだなあ。
しげたちが練習に出かけたあと、久しぶりに亀の水槽の掃除。
ここ最近、バタバタと忙しくて、2週間くらい放っておいたら、中がかなり臭くなっていた。風呂場で敷き石を何度も繰り返し洗っても、匂いがまるで落ちない。小1時間かけて、どうやらこうやら水替えが終わったが、指先には亀臭ささが染み付いている。それどころか、部屋中に亀っぽい匂いが漂っているのが分かるくらいだった。
クーラーを空気清浄に切り替えてフル回転させるが、あまり効果が上がらない。動物を飼う際、こまめな清掃は不可欠であると知っちゃいたけど、ついサボったのが災いした。一週間に一度は水替えしたいのだが、来週は来週で土曜出勤、日曜フル練習の予定なのである。時間の余裕がほしい。
疲れて、ウトウトしていたところに、父から電話。寝惚け声で返事をしたら、「夜更かししようとや?」と勘繰られる。
「別に?」
「具合悪いとや」
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11月07日(日)
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