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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■保険屋の勧誘を断わるには/久米田康治『勝手に改蔵 SPECIAL SELECTION』
 昨日からしげは病院のデイケアに通うようになった。
 今のとこ、「火曜日だけ」なのだが、気に入ったらほかの曜日も通いたいと言う。根が体育会系なので、スポーツの日とか行く気マンマンなのである。
 まだまだ精神病患者に対する偏見の強い日本においては、こんなふうに気軽に病院通いすることも憚られたりしてしまう場合も多かろうから、しげのように積極的に行けるというのは喜ぶべきことなのであろう。どの程度の治療効果があるか、しばらくは様子見だろうけれど。
 昨日のSSTは、しげは初めてなのでとりあえず「見学」扱いだったとか。
 患者さんたちが「お題」を出しあって、それにどう返事したらよいか、みんなで考えましょう、という治療法なのだが、何しろお題を出すのも患者さんなので、どこかトンチンカンなのである。
 例えば「保険屋に仕事を聞かれたらどう断わるか」とか。なんかシチュエーションが今一つよくわからない。要するに訪問販売にいきなりやってきて、「ご主人のお仕事はなにしてらっしゃるんですか?」とか訊かれたことがある人が出したお題らしいのだが、保険屋ってそんなことまでズケズケと聞いてくるものなのだろうか。私の知り合いの保険屋さんはだいたいムリに勧誘してくるようなことはあまりないんだけどね。もっとも糖尿だのなんだので何度も入院歴のある私を勧誘しようって保険屋もそうそういないだろうが。
 プライバシーをやたら聞きたがる保険屋っての、ありえないとまでは言わないけれど、多少は誇張が入ってんじゃないかって気がする。それとも「ちょっとこのひとアタマのネジがちょっくらひん曲がってんのかな」ってことに気付いて、興味本意で詮索した保険屋とかいたんだろうか。だとしたらどうにも腹立たしいことである。
 しげはSSTの様子を見ながら、自分もお題を出したいなあ、とウズウズしてたそうな。患者さんで一人、やたら発言したがりのオジサンがいて、「こいつ、うぜえ」と思った、ということなのだが、自分自身、日頃からなにかにつけウルサイくらいに発言したがりなくせに、全く「何を言うのか」なのである。で、患者さんたちが結局どんなふうに勧誘を断わったのかは昨日のことなのにもう覚えてないんだよなあ。SST、役に立ててないじゃん(-_-;)。
 しげに、もちっと文才がありゃあ、こういう病院でのデキゴトも面白く語って伝えられるんだろうが、なにしろ言葉に不自由してるし記憶力もないやつなんで、どういうことがあったのか、ディテールについてはよくわからない。そのあたりをうまく説明できるようになれば、しげのコミュニケーション能力も上達したってことになるんだろうけれど、そんな日が来ることがあるのかなあ。デイケアに「作文」ってカリキュラムはなかったような気がするんだけど、そういう日も必要なんじゃないのかな。


 ここんとこ三、四日、沖縄で停滞していた台風がようやく九州に上陸。いや、別に待ち望んでたわけじゃないけど。
 今年はもう三度目の上陸だけれども、日本上陸自体も8個目で、最多記録を更新したとか。“当たり年”って言い方が適切かどうかは分からないけど、確かに「またかよ」って感じはする。そのわりにそれほど鬱陶しくは感じないのは、福岡自体は大した水害に遭ってはいないせいだろう。例年、水害のたびに父の店は海に沈んでいるのだが、今年はその被害もなし。
 今回の台風、海にいたときはやたら進み具合が遅かったくせに、上陸した途端に福岡を避けて、大分から四国に向かってあっという間に通り抜けて行ってしまった。風がひどかったのは午前中から午後にかけての数時間くらいのもの。電車もバスも普通に動いていたし、私ももちろん普通に出勤した。休んでばかりのトンガリさんまで五日ぶりに出勤してたから、普通過ぎるくらいである(仕事が進んでた様子はなかったが)。

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09月29日(水)
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