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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■風呂の夢を見る女
 また体調崩して仕事休み。一日の半分以上、寝て過ごすか、カメにエサやるか。
 でも、日頃、職場での細かいデキゴトについては面白いことがあってもいろいろ差し障りがあって具体的には書けないので、家にずっといる方が、実は日記の内容は増えてしまうのである。難儀なこっちゃなあ。


 しげが寝惚けやすい体質であり、しばしば夢と現実の区別がつかなくなる(比喩にあらず)ことは何度となくこの日記にも書いていることであるが、今朝のしげの夢は特にキョーレツなものであった。
 起きるなり、しげは「ねえ、オレたち、グータロウさんの家もらったりしてないよねえ?」と、こうである。しげの寝惚けはいつものことではあるが、これはさすがに「はあ? なんだそりゃ?」と聞き返してしまった。
 「グータロウさんちの風呂が手狭になったんで、檜風呂と温泉のある家に引っ越すことにしたって。で、今の家がいらなくなったから、オレたちにくれるって。夢かなあ?」
 「夢だ夢。夢以外のナニモノでもないわ」
 「でもオレって風呂好きやん? 檜風呂と温泉ならオレもそこに引っ越したいし、そんな風呂も無い家もらったってしょうがないとか思って」
 「だから夢の話をさも現実の話みたいに勝手に進めるな!」
 要するに、「風呂の広い家に住みたい」というしげの妄想が脳から洩れてきたわけであるが、ダシに勝手に使われたグータロウ君もいいメイワクである。だって、しばらく経てばしげの脳内で、この夢の話は“現実にあったことだけど、いろいろあって頓挫した”「現実」として認識されるようになることは目に見えているからである。
 ……グータロウ君、今度会ったときには、「ウチはどんなことがあっても、家と土地は譲らないからね!」としげに念押ししといてください(-_-;)。誠にどうもすみません。


 一応、ミステリファンのハシクレとしては、探偵モノっつーか、ミステリマンガはできるだけ目を通していこうと考えているのだが、最近はそれもなかなかままならないのである。なんたって、少年マンガのみならず、少女、青年コミックにまでフィールドを広げちゃうと、今や探偵モノは百花繚乱の状態で、とても全てに目を通すなど不可能なのである。……なんかねー、20年くらい昔、石森章太郎と高階良子くらいしか本格的なミステリマンガを描いてくれてなかった時期に比べると、隔世の感があるよね〜(一万光年遠くを見る目)。しかもどの作品とは言わないけど、当時のミステリマンガって、「本格」とか銘打っておきながら、使われてるトリックが「氷を錠前に挟んでおく」とかいうのだったりするしさあ(-_-;)。
 それを考えると、『探偵○園Q』だろうと『名探偵○ナン』だろうと、はるかに「秀作」なんである。『Q.E.D.』や『爺さんと僕の事件帖』などに至っては、そのへんのチンタラミステリ作家顔負けの完成度の作品を送り出してすらいる。ミステリファンにとっては、もう舞い上がっちゃってクアドラブルして見せちゃいたいくらいの喜悦の時代なのであるのだが、スタージョンの法則通り、一将功成りて万骨枯る、傑作の陰には凡百の駄作愚作が死屍累々、というのも現状ではあるのだ。
 ウチで買ってるマンガは8割がた夫婦共用で私が読むものはしげも読むのだが、北崎拓の『なんてっ探偵アイドル』と山口譲司の『ミステリー民俗学者八雲樹』についてはしょっちゅう「なんでこんなつまんないの買い続けてるの?」と文句をつけてくるのである。ちょうどこの新刊2冊がダブって発売されたものだから、立て続けに読んだしげのゴキゲンがナナメを通りすぎて直滑降してくれた。
 「もういい加減買うのやめて!」
 そのケンマクがあんまり激しかったので、いったいナニゴトか、とひるんでしまった。
 「『なんてっ探偵』のほうはイメチェンとかメンバーチェンジでもう誰がどのキャラだかわかんなくなってるし、『八雲』は探偵ものがどうのって以前に絵がヘタで見てらんないし、腹立って腹立って!」

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07月22日(木)
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