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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■うどん談義と『新選組!』低迷
今朝はまあ、爽やかな目覚めとは言えない、少しばかりシャレにならない事態が起きてしまった。つっても仕事に寝坊したってだけなんだけど。ハッと目覚めて時計を見たら8時半である。もう始業時間になっちゃってるじゃないの! いやもう慌てた慌てた。
イラク情勢が急変とか、新聞の見出しが真っ黒けになってるときに、この程度のことでオタオタしているというのは客観的には微笑ましいことではあろうが、当人にとってはイラクなんかもうどうでもいい気分である。でももともと寝起きは決して悪いものではなかったし、ここんとこずっと風邪っぴきだったのも、昨日あたりから随分回復していたつもりだったので、まさか目覚まし時計が鳴っているのにも気づかずに眠りこけたままでいるとは思いもしなかった。ともかく服を着替えて、隣で寝こいているしげを叩き起こす。こいつも今朝は通院の日だというのに、すっかり予約の時刻を忘れてぐわげげ、ごごごとイビキをかき、ヨダレを垂らし、鼻提灯を膨らませているのである。
「寝過ごした! すぐ車出して!」
「えっ? オレも病院行かなきゃならないから今日は送れんよ!」
「だったらタクシー代貸せ!」
こういう切羽詰まった時には人間の本性というものが出るのである。金欠病で手許不如意だったものだから、しげから問答無用で金をふんだくった。そのまましげを顧みもせず表通りまで飛び出していって、タクシーを拾って職場に直行した。全く、とんだ暴力亭主だが、日ごろは私の方がしげにたかられまくって同じ目に会っているので、たまにはいいだろう、と勝手に自己正当化するのであった。
なんだかんだで仕事もバタバタと息つくヒマもない一日。最近記憶力の減退が激しいので、やらなきゃならない仕事はできるだけ後回しにしないで片っ端からこなしていく。おかげでこの一週間くらいは同僚に「ありがとうございます」と感謝されることがやたら多い。欠勤もあって遅刻もしてるってのに、まるで白い目で見られずにすんでいるのは、一応、その努力が実を結んではいるのだろうが、なんとも面映いことである。
四月とて、うちの部署に新人さんも入ってきているのだが、今日は上司から「藤原さんを見本にするように」とまで言われてしまった。だから私ゃ病気持ちの欠勤魔なんですってば。そういうことを言われるとくたびれていても休むに休めないのである。もちろん休むときにはどうしたって休んでしまってるんだけど。
しげもどうやら病院に間に合いはしたようである。夕方、帰りは迎えに来てくれるのかどうか、携帯に連絡を入れてみたが、アッサリと「起ききらん」と寝惚け声で断られた。
しげ、どうやらもらったばかりの睡眠薬を飲んでいるらしいが、最近は薬に慣れてきたせいか、通常の量ではなかなか寝つけなくなっているのである。で、結局現在は2倍の量の薬を飲んでいるのだが、素人考えだと薬が増えるというのはどうしてもよくない兆候なんじゃないかと思ってしまう。でも、しげに言わせれば、2倍にしたほうがグッスリ眠れて目覚めもスッキリするそうだ。逆に通常の量だと起きてもしばらくはアタマがボーッとして、仕事にならないのだとか。
帰宅してみると、しげは朝同様、だらしない顔で寝ていた。足をカニのように広げているのも同じだ。前世、カニなんじゃないか。でなきゃ、妖怪寝肥(ねぶとり。ホントにそういうのがいるのである)。一日のうち、しげと会ってるのはこの寝姿の方が多いので、これがコイツの本性なんだよなあとどうしても感じてしまう。
でも、こんなにグッスリ寝ていていも、「うどん食うか?」と声をかけると「くうー!」と何だか清涼飲料水のコマーシャルみたいな声を出して飛び起きるのである。訂正。前世は戦後すぐに栄養失調で死んだ某作家さんの妹だろう。
しかし、こう毎日「うどん」「うどん」ではお読みに鳴って頂いてる方々にも「いつまで続くんだ」と言われてしまいそうだが、昨日、しげにカレーを作ってやったら、「やっぱりうどんが好き!」と言われてしまったので、結局今日もうどんを作るしかなかったのである。
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04月09日(金)
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