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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■土の下には虫くらいいます/映画『からっ風野郎』/『地震列島』
 秋からのテレビアニメ新番、『魁! クロマティ高校』のスタッフ・キャストが発表されたけれど、これがまたムダに豪華っつーかなんつーか(^_^;)。
 あのパトレイバーのエヴァの攻殻の、Production I.Gが製作ってだけでもビックリしてたのに、監督に決まったのが『アキハバラ電脳組』『だぁ!だぁ!だぁ!』『ななか6/17』の桜井弘明さんである。はてさてこりゃいったい、どんなものになるんでしょうかね〜。
 だいたい『クロマティ』くらいアニメに不向きな題材もないと思うんである。ロボットの変形もなけりゃ(メカ沢がいるじゃん! なんて無粋な突っ込みはナシね)、萌え美少女だって出て来ない(前田のママが……やめようね)。イマドキのアニメファンの趣味嗜好に堂々とそっぽを向いてるんである。マンガ原作読んでりゃ分かると思うが「動き」だって殆どないに等しい。
 どちらかというと桜井さんが今まで監督してきた作品は、その「変形と美少女」系だったから、アニメとして魅せる要素のつかみにくいこの原作を、いったいどう料理するつもりなのか、気になるのであるが、もしかしたら「こういうの」を待ち望んでいたのかもしれない。ともかく「これまでにない作品を作る」ことに果敢に挑戦してきたI.Gなんだから、期待はしていいと思うのである。もっとも単なる資金稼ぎのために作るって可能性もなきにしもあらずなんだけど。儲かってはいない感じだからなあ(^_^;)。
 キャストは、神山高志に『サイボーグ009』『金色のガッシュベル!!』の櫻井孝宏。あとは省略するけど、メカ沢新一に若本規夫・内藤玲・かないみかと3人もキャスティングされてるのはどういうわけだ。原作でも声が時々変わってたりしてたっけ。


 昨4日、午前8時半ごろ、青森県弘前市の雑木林でアケビ採りをしていた熊沢慶三さん(68)の前に、突然、クマの親子が出現。母グマは熊沢さん目掛けて突進してきたが、熊沢さんは転んだ拍子に偶然巴投げをかけた格好になり、クマはそのまま坂下に転落、小熊ともども逃げて行ったとのこと。熊沢さんはがっしりした体格から仲間内では「クマ」の愛称で呼ばれていて、「クマさんがクマを投げ飛ばした」と大評判だとか。
 なんかこういうニュースを聞くと、どうして『ウィークエンダー』は終わってしまったんだと思うよなあ。桂朝丸(現ざこば)さんに「〜なわけだ」と早口で報告してもらってたらさぞ面白かったろうにねえ。
 このクマさん、柔道の経験はないけれど、クマ狩りの経験はあって、恐怖感はなかったらしい。インタビューで、「奥さんは気が気でなかったでしょ」の質問に、「2人暮らししてるけど、全然。帰宅して『クマと戦った』と言ったら、心配どころか思いっきり笑ってました」と答えてるけど、この奥さんも豪傑だよなあ。一歩間違えれば死んでたってのに、旦那さんを信じてたのか呑気なだけなのか。
 政治だの経済だのってニュースより、こういう日常の中のちょっとした非日常(クマに遭遇するのはちょっとしたじゃすまないことではあろうが)な出来事の方が興味を引くのは、どんなに我々の生活に密接に関係してくるものであっても所詮は遠くの出来事でしかない政治よりも、身近な非日常の方が現実を照射する力があるからである。
 「今の政治は狂っとるねえ」と愚痴ってはいてもどこがどう狂ってるのか、適切に説明できる庶民はそうはいない。それにいくら愚痴ったところで、何がどう変わるものでもない。言葉はただちに彼方へと雲散霧消するしかない。
 けれど、こういう庶民の絡んだ三面記事というものは、家庭でも立派な話のタネとなり、引いては生きる活力ともなりうる。
 「人間、どこでどんな目に合うかわからんなあ。クマに合っちゃう人もいるんだものなあ」
 「でもアンタはクマに合ってもビビって逃げて、追いつかれて食われちゃうよね、きっと」
 「そうはならないよ。抵抗した方がクマは逃げるんだってことわかったし、まあ何でも逃げてばかりじゃダメってことだな」。
 トリビアの効能もこういう点にあるんだろうな。



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09月05日(金)
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