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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■亡霊ふたたびみたびよた……/映画『Jam Films』/『魔法遣いに大切なこと』2巻(山田典枝・よしづきくみち)ほか
ちょっと前にですね、「北九州博覧祭」というのがあったんですよ。
まあ万博のすっげえミニサイズなヤツなんですけど、そのメインキャラクターだったのが松本零士のマンガのキャラクターたち。松本さん、北九州は小倉の出身だから。CMじゃ野沢雅子さんや池田昌子さんが久しぶりに鉄郎、メーテルの声を担当して宣伝にひと役買ってたんですが、まあ、これが以前日記にも書いたことだけれどおおコケ。
もっと以前に、長崎ハウステンボスの「アニメワールド」って、「ワールドってほど広くないじゃん、小さな建物の中にガキ向けのアニメ造りの解説部屋があるだけのもので」って感じのミニシアターで「ここでしか見られない」松本アニメの新作が上映されてたこともあったけれど、ハウステンボスも倒産しちゃっいましたよねえ。
松本零士ブームが起きていたのは80年代真っ只中。端緒はもちろん『宇宙戦艦ヤマト』なんだけれど、「松本アニメ」としての人気の中心は『銀河鉄道999』。けれどこの劇場アニメ、コスト減のために普通のセルより小さいセルを使ったりしていて、作画的には荒れが目立っていて、コアなアニメファンの評価はかなり低かった。今でも思い出すけれど、当時私がいた大学の推理研の先輩が、『さよなら』のセルがまたもやミニサイズと聞いて、「ふざけんなよ、りんたろう!」と激怒していた。
で、『さよなら』の出来がもう蛇足以外の何物でもなかったから、これで松本アニメのファンがスゥッと引いていった。そのあとも松本アニメは『わが青春のアルカディア』(石原裕次郎の遺作(^o^))とか作られたけれど、もう誰も見向きもしない。それでも松本さんは「次は『エメラルダス』だ!」と怪気炎を上げたけれど、もうスポンサーがつかなかった(近年ビデオシリーズにはなったけどやっぱり作画はメタメタ)。
それ以来、ちょこちょこと松本アニメは作られているけれども、「原作の新作」が描かれることは殆どなく、たいていは旧作の焼き直し。しかも人気が出ずに打ちきりに合うものばかり。『銀河鉄道999』も『宇宙戦艦ヤマト』も(『ヤマト』などは前作が未完のままなのに時代をすっ飛ばした新作を描くというファンを舐めたマネを晒している)、掲載紙が潰れたあと、本人は描き下ろしで新作を描くとか言っときながら、そのまま音沙汰なし。
もはや、昔からの松本ファンで「怒る」を通りこして、松本零士が何をしようと「無視」するようになってる人も多いのではないか。
私などは作画レベルが低かろうが『999』のラストでメーテルと鉄郎のキスに涙した身だから(-_-;)、まだ未練があって、松本さんが新作の企画をぶち上げるたびに「頼むからもうやめてくれ、アンタの才能はとうの昔に尽きてるよ」と泣き叫びたい心境に駆られていたのである。
……ってところにもってきて、このニュースである。
「BSフジで、10月から松本零士の書き下ろしによる新作アニメ『銀河鉄道物』を放送する」
……劇場版でプロローグだけ描いた『エターナルストーリー』の続きはどうなったんだよ。今度は『銀河鉄道999』の世界から25年が経過してはいるものの、鉄郎やメーテルは殆ど登場せず、全く新しいキャラクターとストーリーを展開させるんだと。あまりにも旧キャラのリメイクが多すぎたんで、ちっとは反省して「新作を」と考えたのかもしれないけれど、でもやっぱし「焼き直し」なんだよな。
松本零士のコメントがまたねえ、「『999』の中で描き切ってない部分があり、それをフィーチャーしたい」だってよ。同じこと『さよなら』ん時にも言ってたろうがよ。ボケたか松本零士。いや、「この『銀河鉄道物語』は、これまでの私の作品の中で、最もスケールの大きなものとなりますので、楽しみにして下さい」なんてことまで言ってるから、確実に誇大妄想に陥っちゃってるんである。もう老人はそっとしといてあげて、食い物にするのはやめてくれよBSフジ(ToT)。
アメリカ・ロサンゼルスで1981年に起きたいわゆる「ロス銃撃事件」。もう20年以上も経ったかと思うと信じられないくらい過去なんだが、三浦和義被告の無罪が確定する見込みだとか。
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03月07日(金)
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