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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■頑張れ爆走A/狂気を呼ぶ部屋/『全日本妹選手権!!』3巻(堂高しげる)
 土曜日、鴉丸嬢の片付けも今日で三度目である。
 片付けても片付けてもゴミが減らないので、鴉丸嬢も随分神経をやられている模様。これ、悪口じゃなくて実話ね。
 ペットボトルの飲みかけのお茶が腐っていたので、中身を捨てて洗い、新しいお茶を入れ直して冷蔵庫にしまっておいたら、鴉丸嬢、それを見つけて、けたたましく笑い始めた。
 「あはははははははは!」
 「ど、どうしたの!?」
 「捨てろよ、そんなの!」
 「いや、中洗ったから大丈夫だし……」
 「あはははははははははは!」
 笑いが止まらなくなっちゃったらしい。
 腹を抱えて苦しげにひ〜ひ〜言っている様子を見てるうちに、段々と怖くなってきた。だって目がマジで逝っちゃってんだもの。
 確かに鴉丸嬢の言う通り、もう捨てたって構わないのだが、それを指摘するのに大笑いするというのは明らかにキている。
 逃げるようにソロソロと後ずさりすると、パソコンの椅子に座って黙々と日記書きを始める。ヒステリーを起こした女性の近くほどオソロシイものはない。
 けれど、ウチに掃除に来たらみんな神経に異常を来たすってジンクスが出来たらいやだなあ。

 鴉丸嬢が来てくれるまでの平日の間、少しでもしげが苦労をかけまいと片付けをしていたかと言うと、もちろん全然しない。やはり人でなしである。
 今日は其ノ他君もやって来て、粗大ゴミに出すとカネがかかっちゃうソファを解体してくれる。ベランダに出て「このっ!」とか言いながらバラバラにしていく様子を見ていると、男の子だよなあ、と思う。
 でも、もともとこのソファ、家が狭くなるってのに無理やりしげが買ったものなんである。しかもソファとして使わずにどんどん荷物置きにしていったのだ。こういうもったいない捨て方をするくらいなら、初めから買うなと言いたい。
 3週間の労働の甲斐あってか、ほぼ部屋の片付けは終了。広い面積が使えるようになる。全くありがたいことであるが、感謝する相手は鴉丸嬢と其ノ他君に対してだけで、しげにではない。しげは卑怯なだけである。
 頼むから、こんな夏休みの宿題を最後の3日で片付けようなんてマネ、もうしないでくれ……と言いたいが、頼んでもどうせまた無視するのだ、こいつは。
 「自分の妻をコントロールできないのは夫のせい」と非難される方もおられようが、心の底から腐ってるやつには何をどう言ったところでムダなんである。「結婚」した時点で、しげは私に対して「どんなに被害を与えたって構わない」と思っちゃってんだから。実際そう公言してるし。
 しかも「イヤなら出てけ」と私に言うのだ。そりゃどっちのセリフだ(T∇T)。


 片付けの間、しげは自分のメシを外で買ってきている。もちろん、私の分まで買ってきてくれるような優しさはない。
 仕方ないので、自分で三食、一人でカレーを作って食う。
 気分はサビシイを通り越して枯淡の境地に入りつつあるような。なんとなく俳句でも詠みたくなったきちゃったよ。あははは……。


 アニメ、『クレヨンしんちゃん』「こたつから出たくないゾ」「寒い朝でもジョギングだゾ」の二本。
 アニメ見ながら、部屋は片付いたが、コタツは出してないな、と気づく。
 やっぱり冬はコタツだよな、と思うのだが、しげは「どうせ荷物置きにしかならないし部屋が狭くなるし」と言って出そうとしないのだ。
 だから、荷物だのゴミだのが出たら、その都度片付ければいいだけじゃん。結局、家事の手を抜きたいだけなんだよなあ。


 ZUBATさんの名前で、添付ファイルが送られてくる。
 こちらから何かを頼んだ覚えもないし、本文が全くないので、これはウィルスかも、と思い、念のためZUBATさんに連絡を入れる。
 伝言をしておいたら、折り返し連絡が入って、「何も送っていませんよ」との返事。どうもどこぞの誰かのパソコンがウィルスの被害にあっているらしい。

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12月07日(土)
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