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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■やっぱりカネがあると肉/映画『ウォーターボーイズ』/映画『アイ・アム・サム』
 待ちに待った給料日。
 これでようやく極貧生活から脱出である。もっとも、二、三日あとにはまた、その日のメシにも事欠く生活に戻っちゃってるだろうけれど。……って、数日でン十万も使い果たすつもりか。
 実の親が、この不況のせいで日銭稼ぐのにも汲々としているというのに、何をバカ学生のような生活をしてるというのか。
 あー、なんかアレですね、私が日記に書きちらしてることをですね、いかにも重い経験に基づいた立派なモノイイのように捉えてる人がたまにいるみたいなんですけど、私ゃ昔っから全然変化のない、生活無能力者の性格破綻者なんですから。人生舐めてかかってるおおバカものなので、あんまり本気に取っちゃいかんですよ。


 今日は7時からの映画に間に合うように、1時間だけ仕事を早引け。
 有休もこんなふうにチビチビ使っていきゃ、そんなに減ることはないんだけれど、たまに二、三日、連続してぶっ倒れるからなあ。本当は今日も半日ぐらい休みを取って、余裕を持って出かけたかったんだけれど、あとあとのことを考えると、そうもいかない。多分と言うか、毎年確実に夏場には倒れているので、そのためにも今はあまり休まずに頑張っとかなきゃいけないのである。
 給料が出たら「すしでも食いにいこっかー」とスーパーミルクちゃんみたいなことをしげは言っていたのだが、改めて「すしにするか?」と聞くと「肉!」とヒトコトで即答する。
 ……レパートリーというかバリエーションというものがないのか、この女には。ということで、「肉のさかい」で早めの夕食。
 けれど、確かに肉系の店に行くのはしばらくぶりである。
 この店はいつも割引の金券を500円分呉れるのだが、前に貰った分は4月で期限切れになっていた。つーことは2ヶ月近くこの店に肉食いには着てなかったってことか。
 しげはどうせ赤身肉しか食わないだろうと思っていたが、珍しくそれ以外にも冷麺を注文。不味いモノは食いたくない主義のくせに、たまにちょっと珍しいものがメニューあると、後先考えずに食べたくなる悪いクセもしげにはある。こういう店の冷麺って、絶対辛いと思うんだけどなあ。しげに食いきれるのかと思ったら、やっぱり、「麺は美味しいけど辛い」と食い残しというより、ほとんど手付かずの冷麺を押し付けられた。
 昼飯を抜いてて正解だったなあ。私はダッカルビ定食を注文していたのだが、腹が空いていなければちょっと食べきれないところだった。

 外に出て車に近づくと、しげが急に目を輝かせて、「見て見て!」と私の袖を引っ張る。何ごとかと思えば、車のボンネットにうっすらとネコの足跡が付いているのである。
 「かわいいねかわいいねかわいいね」としげはしゃいでるがつまりはヨゴレじゃん。ヨゴレでもネコならいいのか。


 ワーナーマイカルシネマズ大野城に6時半に到着。
 時間的にはちょうどいい感じ。有休取らずに来れたんだったらもっとよかったんだけどね。8時間労働ったって、昼休みも職場に拘束されてるんだから、こいつも時間の中にカウントするのが本当じゃないのか。だから「9時から5時まで」ってアメリカじゃ言ってるんだし。8時から4時までにしてくれりゃ、映画ももう少し行きやすくなるんだよ。景気快復を本気で考えるなら、そういう措置も取ったらどうなんだ、小林信彦も昔そんなこと言ってたぞ、と内心愚痴りながらリバイバルの映画『ウォーターボーイズ』を見る。
 ……去年、見逃してたのが惜しかったなあ。西田尚美をスターダムに押し上げた(^^)『ひみつの花園』の矢口史靖(「やぐち・しのぶ」と読むのだ)監督だと気付いてたら、絶対見に行ってたのだが。
 コメディはとにもかくにも基本アイデアで勝負が決まるところがあるので、「男子のシンクロナイズドスイミング」というのは、それだけで半分は成功したようなもの。期待は弥増してしまうが、期待外れに終わらないどころか、実に爽やかな青春映画にもなっていたことに驚く。かと言って、「これが青春だ!」みたいな気恥ずかしい作りにもなってはいないのでご心配なく。ヒトコトで言えば、これ「バカっていいじゃん」映画なのだ。

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06月21日(金)
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