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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■エロに偏見はありません/『伊賀の影丸 邪鬼秘帳の巻(上)』(横山光輝)
オタアミ当日まであと16日! 16日しかないのだ!

 マンガ『フクちゃん』の作者、横山隆一氏死去。
 92歳というのはもちろんすごい高齢なのだけれど、こういう仙人然とした人はそうそう死なないような気がしてたので、なんだ、まだ100歳になってなかったのかって思っちゃうのが不思議である。
 もちろん戦前からずっと活躍してたマンガ家さんで、いくら長く連載を続けたとは言え、『フクちゃん』の連載が終わったのが昭和46年のことだから、若い人にはどうしてもある程度の説明が必要になる。
 しげに「横山隆一さんが死んだよ」と言ったら、案の定、「誰それ?」と言われた。
 「『おんぶおばけ』(「おんぶぅ、おんぶぅ、おんぶぅ、ららら♪」)の作者だよ」と答えると一応納得してもらえたよう。しげはぎりぎりリメイク版のテレビに間にあった世代なのだ。坂本千夏が声をアテたテレビアニメ『フクちゃん』(「ウソウソホント、ホントウソ〜♪」)のことを考えると、一応今の20代後半から上の世代なら、なんとか「横山隆一」の名前に反応してほしいんだけれど。
 私の場合はともかく作品自体に出会う前に、母から「アカチバラチー」とからかわれていたので、その世界観は何となく知ってはいた。
 日本の庶民の生活を描いたマンガといえば誰しも長谷川町子の『サザエさん』を思い浮かべようが、実際に作品に当たってみればわかるが、諷刺性があり、毒の強い『サザエさん』に比べ、横山さんの『フクちゃん』は実におっとりしている。より牧歌的かつ抒情的なイメージを考えれば、日本の生活マンガのスタンダードは、横山マンガの方に求められて然るべきなのではないか。
 実際、『サザエさん』に与えた影響は少なくないものがあろう。

 私の持っている『フクちゃん@』(講談社漫画文庫)では、解説の小野耕世がある四コマを「忘れられないもの」として紹介している。
 フクちゃんとキヨちゃんが風船の取り合いをして、うっかりして風船が手から離れて飛んで行く。その途端、フクちゃんが言う。「キ、キヨちゃんにあげるよ」空に昇り小さくなった風船を見ながらキヨちゃんがポツリと呟く。
 「ボクのだね」
 小野さんはこれを読んで涙ぐんでしまったと言うが、私も同じだ。長谷川町子にこれは描けない。国民栄誉賞に相応しいのは果たして長谷川町子であったのかどうか。

 横山さんが戦前の『新青年』で活躍したミステリの挿絵画家であったことや、「おとぎプロ」を創始した戦後日本のアニメーション作家の草分けで『おんぶおばけ』や『フクスケ』を制作したことなど、もっと新聞記事は大きく書いておいていい。
 若き日の手塚治虫が、横山さんとこでアニメの技術を習おうとしたことがあったのは有名なエピソード。……そう言えば、『フクちゃん』に出て来たでかっ鼻のアラクマさんは、手塚治虫の漫画に出てくる「力有武」とそっくりである。パクったな、手塚(^_^;)。


 昨日に続けてまた仕事でポカ。
 でもこれも昨日同様、私一人のミスとも言えない。ともかくやたらと仕事の段取りの悪い職場で、しかもミスが起きれば責任のなすくりあいという殺伐としたところなので、まあ、責められりゃスイマセンとあやまっといた方がお互い傷は広がらない。
 でもこういう態度取ってるところが「無責任」に見られるわけなんだよなあ。以前、偶然この日記を上司が見て激怒してたが、図星指されて怒ってんだから果たしてホントに無責任なのはどっちなんだか。
 この日記を「エンピツ」に移転させてしばらく経つけれど、もういい加減で元に戻したいのだ。けど、まだまだもちっとホトボリ冷ましとかないといけない状況が続いているんで、愚痴はこのへんにしとこう。


 しげ、今日は劇団の練習があるから、送りはできても迎えはムリかもよ、と言ってたのだが、夕方6時頃になって、鴉丸嬢をクルマに乗せて迎えに来てくれる。
 「アンタ、今日ビデオの録画とか有る?」
 「……『ナジカ』があるけど11時過ぎだよ」
 「じゃあ、其ノ他くんちに付き合わない?」
 「いいけど、なんで?」
 「其ノ他くん、バイク買ったんだって。それを見に行くの」

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11月08日(木)
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