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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■スカートの下のお花畑/『HUNTER×HUNTER』13巻(冨樫義博)/『20世紀少年』7巻(浦沢直樹)ほか
オタアミ当日まであと22日! 22日しかないのだ!
いきなりだが、本日は身近である事件が起こったので、それについて書く。
と言うのが、職場の同僚の知り合いが盗撮の現行犯でタイホされたのだ。
新聞を読んでいた同僚が、急に「ああ!こいつ知ってる!」と言い出したので、なんだなんだと私も新聞を覗いてみた。
今朝の西日本、読売両紙によると、博多駅前のビルの某書店(あそこだろうと見当はつくが一応伏せとこう)で、某高校の某教師32歳(西日本の方には実名も載っていたが、これも伏せる)が、女子高生17歳の背後に立ち、ショルダーバッグに仕込んでおいた特殊レンズ付きのビデオカメラで、スカートの中味を撮影していたのを、警備員に発見されて取り押さえられた、というのである。
更に自宅を調べてみると、路上や学校内でスカートを盗撮したビデオテープが十本見つかった。犯人の教師は独身で、「女性とうまく交際できず、鬱憤を晴らそうと、約5年前から盗撮を始めた」と供述しているんだそうな。
女性とうまく付き合えないのなら、ソープとかに行きゃいいじゃないか、何も女子高生のパンティ覗かなくてもよかろうにとも思うのだが、ここが犯人が教師である、という点で、一般人の感覚とは違っているのかも知れない。
私は思わず同僚に、「どんな人だったんですか? いかにもそんなことしそうな人だったんですか?」と、芸能レポーターみたいなことを聞いてしまったが、同僚の返事は「いや、マジメで頭の切れる人でしたがねえ」という当たり前のもの。
要するに学究肌で世間知には疎い、というタイプだったのであろう。
以前、「“裏”モノ会議室」で、どこかの新聞の読者欄だったかに載ってたという現役教師の、「男性教師の前で女子高生が平気でナマ足見せたりするんですよ! 欲情するのも当然じゃないですか!」なんて内容の投稿が俎上に上げられて、「おい、そりゃ欲情する方が異常だよ」と突っ込み入れられてたのを思い出した。なんか、その投書のヌシとこの犯人、どこか似通った印象があるんだよなあ。
榎本ナリ子の『センチメントの季節』みたいに、「女子高生だから」「制服を着てるから」欲情するって感覚は、相当幻想性が強い。フェティシズム自体を否定するつもりはないし、日常は小さなフェティシズムの集積と言ってもいいくらいだが、せいぜい「どこそこの学校の制服は可愛いね」くらいで留めておくのが無難だ。明らかにこの犯人、その一線を越えている。
でも、果たして、このバカ教師たちだけが特別ヘンタイ的な教師だったのだろうか。
いや、教師がみんなヘンタイだと言うつもりはないが、私には、少なくともたいていの教師が、自分の価値基準がどれだけ世間の常識との間に齟齬を来たしているか、自覚していないんじゃないか(というより、教師だけが持っている共同幻想の中にいて、世の中がまるで見えてないんじゃないか)って気がしてならないのである。
なんだかなあ、学生の頃、教師から叱られるたびに「口で言って分からんか!」ってフレーズをよく聞かされてたけど、聞くたびに「この教師アホや」と思ってたもんである。だって、結局これって「口で言って分らないから、怒鳴ったり暴力を振るっていいのだ」という自分の「暴力」(精神的なものであろうと物理的なものであろうと)を肯定するための口実として言ってるだけなんだもんね。更にはそのことが生徒にバレバレだってことにすら気付いてないのよ。私は叱られながら、なんでこいつはこんなにバカなんだと内心呆れていたもんだった。
こんな知能程度の低さが現れるような言葉を平気で口に出来るって、いったいどういう精神構造をしてるんだろうと謎に思ってたものだけど、要するにこれも教師が「幻想」の世界にいることの証明なのだね。
教師は多分一人一人が自分なりの「理想」やら「信念」を持ってるんだろうけど、生徒であるこっちにしてみりゃそんなん自分になんの関係もないことなのである。なのに、自分の「信念」が生徒に通じる、「生徒は善導できる」と考えてる時点で、全ての教師は自分の幻想の中に閉じこもってしまっているのだ。
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11月02日(金)
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