ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491718hit]

■見え透いたウソにすがるココロは/DVD『ウルトラマンティガ THE FINAL ODESSEY』
 日曜は朝寝することが多かったけれど、今日はやっと7時に起きることができた。『パワーパフガールズ』を見るのも久しぶりだ。
 今日は「もっとオモチャを」「トゥイッギーを守れ」の二本。

 朝、目覚めるとガールズの部屋の中はオモチャだらけ。けれどそれが全部オモチャ屋から盗まれたモノと知ってビックリ! なんと犯人は夢遊病のユートニウム博士だった!
 そこでガールズは博士を逮捕し……ないで、なんと博士に欲しいオモチャを伝えて、もっと盗ませ……って、おいおい、子供に犯罪を奨励してるのか、このアニメ(^.^) 。
 子ども番組のモラルに厳しいアメリカでヒーローが悪いことする展開が赦されちゃうってのは(後で反省するけど)、いったい規律が厳しいんだか緩いんだか。
 ハカセが銃で蜂の巣にされるときの警官の数がやたら多いのは、『俺たちに明日はない』か『ブルースブラザーズ』の影響だろう。スローモーションで倒れていくところはもちろんサム・ペキンパー&『七人の侍』。全く、相変わらず意表を突くパロディをやってくれるもんだ。

 幼稚園のペットのハムスター、トゥイッギーの世話をする当番になった、ミッチ・ミッチェルソンはとんでもないイジメっ子。ガールズの目を盗んでトゥイッギーを虐待。でもトイレに落ちて突然変異を起こし(どんなトイレだったんだ)巨大化したトゥイッギーに、今度はミッチが襲われるハメに。
 動物巨大化ものはアチラのB級SFに腐るほど出てくるが、ハムスターをでかくするというのは、なんとなく『うる星やつら』の「ツバメさんとペンギンさん」を思い出させるなあ。アニメ化されたときの脚本は、金子“ガメラ”修介だったけど、もしかしてパワパフのスタッフがホントに見てるかもしれないな。


 『仮面ライダーアギト』、死んでるわきゃないと思ってたギルス、真魚ちゃんの超能力で(だからどういう能力なんだかよくわかんね〜よ)やっぱり蘇生。
 でも、ギルスになった途端に真魚ちゃんを助けに来るってのは、自分を助けてくれたのが誰か知ってたってことなのか? それとも謎の青年に操られているのか?
 青年が呟く「この世にはアギトなるものが必要なのだ」というコトバの意味はなんなのか。なんだか進化の過程で枝分かれしていったミュータントたちを戦わせ、行き残るべき者は誰なのかを決めるって展開になりそうでヤだなあ。
 ……どうもこのあたりの思わせぶりが、『地球へ……』や『エヴァンゲリオン』とかぶって来るんだよ。


 『コメットさん/タンバリン星国の姉弟』。
 ここでマメ知識(^.^) 。
 「姉弟」は「きょうだい」と読む。
 男だろうが女だろうが、「兄弟」「姉妹」「兄妹」「姉弟」、全て読み方は「きょうだい」。「しまい」なんて読み方は戦後に流行した読み方なんだよね。もちろん「なんで女どうしなのに『きょうだい』なんて読ませるんだ」ってアホなことで怒った連中のさしがね。文化ってのはそんな一義的な見方で変えちゃイカンのよ。
 そんなことするから、人が人を差別してきた歴史までが忘れ去られていくのだ。
 今回の物語、コメットに憧れて地球に来た姉弟が、新しい学校生活についていけずに差別されるって話なんだけど、明らかに「帰国子女」の問題を扱ってる(コメットさん自身は、星国でもう学校を卒業してるので、地球の学校には通わなくていいというのはうまい設定だ。……なぜそれが通用するんだという疑問はあるが)。
 現実にある民族・人種差別などを、「宇宙人と地球人」というアナロジーとして描くっていうのは、今までにも『ウルトラマン/故郷は地球』『ウルトラセブン/ノンマルトの使者』『帰ってきたウルトラマン/怪獣使いと少年』などで使われてきた手法なのだけれど、実は私は、基本的にはあまり好きじゃないのである。
 ぶっちゃけた話、これって、アナロジーがアナロジーになりきれなくて露骨になっちゃう嫌いがあるのね。ドラマを作る上では、なかなか諸刃の剣なのである。『も〜ッとおじゃ魔女どれみ』の最初の数話でもこの問題を扱っていたけれども、少女モノアニメで描くにゃ重いんだよねえ。適当なキレイ事で終わらせられるものでもないし。

[5]続きを読む

09月09日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る