ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491740hit]
■オトナの玩具はコドモ/『悪魔の手毬唄』(横溝正史・つのだじろう)ほか
8月3日、埼玉県東松山市のショッピングセンターの駐車場に停めてあったワゴン車から、生後6ヶ月の赤ちゃんがさらわれて7時間後に保護された事件、犯人は18歳の女子短大生だったとか。
動機は、「車内で赤ちゃんが泣いていたのを見てかわいそうになって」と供述してるらしいが、さて、そりゃホントのことなのかねえ。
それだったら、連れ去ったりしないで、ショッピングセンターに赤ちゃんを抱いて行って、「この赤ちゃんのお母さんは誰ですか! なんで車の中にほったらかしにしてるんですか!」と親を叱りつけてやればいいのである。
衝動的な犯行であることは確かだが、その「衝動的」ってところがやっぱりこの犯人、ちょっとイカレた傾向があったんじゃないかと思えて仕方がない。
あるいは男に捨てられたばかりだったとか。その男の子供を宿してたんだけど流産した、なんてことだったりしたら、いきなりトチ狂って赤ん坊をほしくなったりもするんじゃないかね。
勝手な憶測はするもんじゃないけど、犯行の動機がどうにも腑に落ちないので、つい、いろいろと考えちゃうのである。解決とは言っても、人の心の奥までが見えたわけじゃない。本当のホンモノの真相なんてのはカミサマにだってわかりゃしないのである。
兵庫県尼崎市の運河に、勢田恭一くん(6歳)の遺体が捨てられていた事件、逮捕されていた母親が、ようやく虐待死と遺棄の事実を認める供述を始めた。これまでは「無実です」一辺倒だったのに、なにがきっかけで自白する気になったのかな。
物的証拠を突きつけられて観念したってところなのかもしれないが、だいたい、他に容疑がかかる人間もいないし、逮捕された時点で観念せざるをえない状況だったはずなのである。だからこそ夫婦ともに、捕まったらそれまでだと大暴れしてたんだろうし。
のワリに、どうしてこうも往生際が悪かったのか。というか、それ以前にどうして捕まる前に逃げ出そうとしなかったのか。まさか黙ってフツーに生活してれば、どうにかなるなんて甘いこと考えてたわけじゃないよなあ。
「殴ってたら死んだ」ってのも、バカじゃねえか、としか言いようがない。そりゃ殴り過ぎればオトナだって死ぬわい。事件自体は陰惨でむごたらしく、殺された恭一くんが余りに哀れでならないのだが、犯人の両親のバカっぷりのほうが目立ってるような気がしてならないのである。
栃木県黒磯市で秋元美穂ちゃん(7歳)が誘拐され、無事保護された事件も、犯人の目ぼしがついたらしい。美穂ちゃんが犯人の特徴を随分細かく覚えていて、犯人二人のうち、「顔中にホクロがあって前歯が欠けてる男」の似顔絵にソックリなヤツがいるそうだ。
しかもこいつは事件後失踪している。さっきの恭一くん殺しの夫婦よりは頭がいいというべきか。
でもそれだって、まあ、まだマシかなって程度で、証拠をやたら残してる点でやっぱりバカなのである。……捕まえて、ただ逃がすだけって、キャッチ&リリースかってーの。
多分、犯人は、美穂ちゃんをいったんは誘拐してみたものの、ニュースで警察にバレたことを知って怖気づき、慌てて解放したのだと思う。でも、本当によく殺されなかったものだ。凶悪な犯人だったらメンが割れてるからって、殺してどこかに遺棄してたりしてたっておかしくはないのに。
気になるのは、どの事件も解決に向かっている理由が、別に警察の優秀さのおかげでも何でもなくて、犯人のバカさ加減にあるってことだ。
いや、「犯人もっとしっかりせい!」って言いたいんじゃなくてね(^_^;)、ちょっと頭のいい犯人だったら、これらの事件、全部迷宮入りになってたっておかしかないってことなんだよ。
警察にしてみれば、「犯人がバカで助かった」ってとこだろう。
でも、こんな警察にとってラッキーな事件ばかりが続くはずはない。これから先、幼い命が断たれても、未解決のままで終わってしまうって事件もどんどん増えていくのではないか。
これらの事件、やはりあの大阪の池田小学校乱入殺傷事件の余波なのではないかと思うのである。
あの事件は世間に対していったい何を知らしめたのだろうか。
[5]続きを読む
08月18日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る