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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■地上の星々/『狼には気をつけて』2巻(遠藤淑子)
朝起きたら目が痒い。
鼻水もダラダラ垂れてくる。
また風邪がぶり返してきたのかと思ったが、熱はないのだ。
ハテ、と首を捻ってハタと気づいた。
これって花粉症?
いや、そんなマサカと否定しつつ、どんどん痒くなる目に不安は増すばかり、これまで花粉症のしげに対して、「若いやつは自然に耐性がないよなあ」とか散々バカにしてきた私が花粉症だなんて、ウソよウソウソ信じないわ、とオカマ言葉になりつつ否定してもやっぱり鼻はずるずるびーのままなのである。
からだのバランスが崩れてきたのかなあ。無理なダイエットのせいだろうか(どこがだ)。今朝の体重は86.2キロ。昨日より600グラム減ったが、もとに戻っただけと言えなくもない。
しげが目をこするたびに「目を悪くするぞ、こするな」と言い続けていたが、自分がその身になると目をこすらないではいられない。風呂に入って何度も目を洗ってもすぐ痒くなってしまうのだ。こんな時に限って常備していたはずの眼薬が見つからない。
仕方なく目は真っ赤、鼻がズルズル状態で仕事に行くが、こんな時に限って職場の周りの除草作業なんかがあったりするのだ。
ははははは、粉が舞っとる舞っとる。
それでも仕事が半ドンなだけマシか。
帰宅してウチの中に入ると少し目の痒みも治まる。
しげは餌を待つ雛鳥のようにいつものごとく腹を減らしていたので、買っておいた冷凍食品のそばメシを作ってやる。
要するに焼きそばプラス焼き飯という炭水化物カップリング、カロリーありまくりの商品で、しかも包装袋には「ドロソース使用」というよくは分らないが思いきり濃そうな名前が。神戸名物だそうだが関西系はやはり味覚が普通ではないなあ。
同じ関西系と言うことで舌が合うのだろう、しげ、美味そうにぱくつく。
さらに同じく冷凍食品のつけ麺も作ってやったら、この上なく嬉しそうな顔で食っている。
「これいくら?」と聞くので、「100円」と答える。
「安いじゃん! どこで買ったん!」
「コンビニ」
「コンビニでも安い食べ物あるんだ……」
これでスーパーまで遠出しなくても、ちょっとした食料調達なら近所のコンビニで充分と言いたいのかな。なんにせよしげの頭の中が食いもので占められていることは間違いのない事実であろう。
マンガ、遠藤淑子『狼には気をつけて』2巻。
去年から出てたらしいんだが気づかずに買い損なってた。危ない危ない。好きなマンガ家さんで今まで全ての単行本を買ってはいるのだが、ともかく絶版になりまくりの人でもあるので、買い忘れると後が大変なのだ。『エヴァンジェリン姫』も『退引町』も、全部絶版なんだもんなあ。
白泉社、見切りつけるの早すぎるんだよ(-_-;)。
しげが古本屋で見つけて買ってきてたのだが、ラッキーであった。表紙にシワがよっててちょっと汚いけど、ま、しゃーないか。
絵は上達しないし、キャラクター造形の幅は狭いし、だからだいたい同じような話しか作れないので、決してトップ人気が取れる人ではないのだが、なんとも言葉にできない魅力のある人ではあるのだ。
その物語がたいてい「生意気で突っ張ってるけど、ホントは寂しがりやなやつが、同じような心の傷を持ってるやつと慰め合う話」なせいかな。でもこうして筋を書いちゃうと身もフタもない話ではある。でも「慰め合おうとして、不器用なんでそれがうまくできない」って所がポイントなんだよな。それに乗れるか乗れないかでこの人に対する評価は180度変わると思う。
今巻でもキーワードになるのは、多分、ラスト近くのあのセリフである。
いつもはこまっしゃくれたガキであるアレクサンドラが(「大財閥の天才お嬢様」って設定がまた、嫌味)、精神的ストレスから口が利けなくなって、やっとの思いで出した言葉が「どこにも行かないで、私さびしい」。
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05月19日(土)
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