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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■別れのトワレ/映画『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』ほか
先にお知らせ。
この日記にもたびたびギャグメーカーとして登場してくれる、私の女房であるが(そりゃ登場するわな)、こいつのことは今まで「女房」としか表記してこなかった。しかし、今回から改めて「しげ」と呼称することにする。
最近しょっちゅう女房は、「あなたは私への愛が足りないわっ!」と拗ねてるので、「女房」とか「家内」とか言う書き方もつっけんどんかなあ、と反省してやめることにしたのだ。もちろん、これは女房が自分でつけた芸名で、本名ではない。
掲示板等で女房のことを話題にしてくださる方も、よろしければ「しげさん」と気安く書いていただけるとありがたい。多分女房、もとい、しげもそれを喜ぶと思う。
なんだなんだ、今日は晴れると天気予報で言ってたのに、また雨が降ってやがるぞ。
しげは、「雨だよ、どうする?」と哀願するように私を見つめてくる。
「どうするったって、出かけるしかないじゃん。休みはもうないし。とりあえず昼まで待って、雨が止むようなら映画に行こうか」と答える。
それまではネットを回覧したり朝寝したり。
掲示板を開設して、早速友人や知人からの書き込みがあって、実はちょっとホッとしている。
こんなことを言っても誰も信じないかもしれないが、私はほかの人の掲示板に書きこんだり、メールを送ったりするのが無茶苦茶苦手である。
自分のようなつまらぬ人間が書き込みしたりメールを送りつけたりして、迷惑ではなかろうか、もしかしたら石を投げつけられ十字架に掛けられ大天使ミカエルにさらわれて釈迦や阿修羅王の監視役をさせられるのではないかと、内心ビクビクしているのだ。
ましてやフォーラムに長文の感想を書きこむなど、怖くてとてもできない。
……ここで、やってるじゃんかと当然ツッコミが入るところでしょうが、だから、ニューヨークのスラム街で「ニ○ー!」と叫ぶくらいの勇気をふりしぼって書いてるんですってば。
その反動か、日記ではもう、私はかなり好き放題、まさしく無責任な態度で愚にもつかぬことを書き散らしている。
みんな私のこと嫌ってるだろうなあ、掲示板作っても何も書いてくれないだろうなあ、と、半ば閑古鳥が鳴くのを「覚悟」して、開設したのである。
それがもう、一日で何件もの書きこみ。これこそ感謝感激雨霰である。
日記ランキングでお知り合いになった少女漫画家さんから、「奥さんに優しくね」と書きこみしていただいたのはとても嬉しかった。
男はなかなか女ゴコロというものに気づかぬものらしい。
ほかの女性とのメールのやりとりをしげが嫉妬していること、私はワガママなやつだとしか受け取っていなかったのだが、「夫が自分以外の女性に時間とパワーを遣っているのは、浮気でなくても寂しいものです」という指摘は、そう言われるまで気付きもしなかった。
やはり私はしげに対していささか傲慢になっていたようだ。
「やっぱり女はみんな同じだよ」
と、しげは言う。
「俺がほかの人にしてることを自分にもされてないの、いやか?」
「うん。例えばあんた、昔の彼女と、空港でキスしたことあるでしょ?」
いきなり何を言い出すか、と焦った。
確かに私は、大学時代、上京していたので、福岡空港のロビーで当時の彼女にしばしの別れのキスをしたことがある。
……青春野郎だったんだよ、悪いか(-_-;)。
「私にはしたことないじゃん、空港でのキス」
「……物理的にできねーだろ? 空港で別れ別れになるなんてことないんだから」
「でも今度、空港に行くじゃん」
「一緒に東京に行くんだろうが。別れるわけでもないのにキスなんかできるか」
「でも、別れる時あるじゃん」
「へ?」
「トイレに行くときとか」
……わしゃトイレに行くたびにいちいち女房に「今からトイレに行くけど、待っててね。その間、キミが寂しくないよう、魔法をかけてあげるネ(はあと)」とか言ってキスせにゃならんのか!
それだけは絶対に避けたい。
空港でキスしない代わりと言ったらなんだが、今度からときどき女房にメールを送ることを約束する。
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04月30日(月)
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