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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■文句ばっかり言いたかないけど/映画『ONE PIECE 〜ねじまき島の冒険〜』ほか
 朝方、『アニメージュ』と『NEWTYPE』の4月号をやっと一通り読み終わる。今回、読みたい記事が多くて、読み通すのに時間がかかってしまったのだ。……って、朝っぱらからアニメ誌読んでる中年って、そう多くないだろうな。

 まずは『アニメージュ』の記事から。

 『千と千尋の神隠し』、声優がようやく決まったが、主役の二人は子役なのでよく知らない。脇を声優以外で固めるのももう定番で、沢口靖子に内藤剛志とはまたどこで宮崎さんの琴線に引っかかってきたのやら。宮崎さんの役者の起用の仕方に私は基本的に反対ではないので(俳優と声優を分けて考えること自体ナンセンスなのである)、これはどう化けるか期待は大。『ゴジラ』に『ビオランテ』、果ては『竹取物語』で悪評紛々たる沢口靖子だが、演技的に云々できる映画に出ているわけじゃないから、評価は今度が正念場ってところではないかな。

 『山本麻里安のうぷぷん訪問記』(なんちゅータイトルじゃ)、ジブリの高橋先輩のインタビュー。うわあ、ひさしぷりに顔見たけど老けないなあ、先輩。私のほうが年下だなんて顔だけ見たら信じられないよな。
 ご自身の仕事ぶりについて、「アニメーション全般が好きだったわけではない」とか「流されて適当にやってた」とか、やたらと謙遜されているが、どの口でそれを言うか(^_^;)。高校時代、SFとアニメを熱く語り「未来は君に託した」とかテキトーなことを言って私をオタク道に突き進ませたのはこの人のせいだと言うのに。第一今回の記事でも「頭にくるのは、アニメーションをまだ子供だけのものだとか思ってる人が多い」と本気で怒ってるのである。
 全然、「雀百まで」でないの。早口で捲くし立てるあの口調まで聞こえてくるわ。
 前に電話でお話ししたのはもう『平成狸合戦ぽんぽこ』の頃である。今度上京することでもあるし、お会いできないもんだろうか。『千尋』の追い込み時期だろうし、難しいだろうけど。

 『フリクリ』、いよいよ最終巻発売ということで、今まであまりたいした評判も聞こえてこなかったのが、大森望がエッセイで誉めている。「SF的な日常をマジックリアリズム的に受け入れて、その中で生きる人間たちのドタバタを描くっていうのが現代SFの主流になりつつあるんじゃないか」っていう意見には今更何言ってんだって気はするけど。
 『パトレイバー』で太田が「レイバーがどうやって動いてるか分るか?」と言ってたが、いつの時代であろうと、個人にとって世界のあらゆるモノはその全てを把握することの不可能なSF的存在なのである。だからよく考えるとその「すこしふしぎ」な日常を切り取ってドタバタさせて見せる手法、四十年以上前から藤子・F・不二雄がやってるでないの。『フリクリ』が『ドラえもん』の構造に極めて近いことに気がついてないのかね。
 監督の鶴巻和也は今号のインタビューで「『フリクリ』ではSFを断念した」と語ってるが、それは「サイエンス・フィクション」としてのSFではないということだろう。とうの昔にそんな狭い概念のSFは滅んでいるので、もちろん『フリクリ』をSFと呼ぶことに私は一切躊躇しないのである。
 
 『NEWTYPE』の記事から。

 りんたろう(いつの間にか間のナカグロはつかなくなったみたいね)の『メトロポリス』も声優が決定。ティマ(手塚原作のミッチィにあたる)役の井元由香って『オードリー』に出てるらしいが、よく知らない。ケンイチとロックも若手の歌手ということで、このあたりは実際に演技を見てみないと出来の予想もしようがない。脇はやっばりベテラン声優陣で、ロートン博士が滝口順平(絵は手塚原作にもモデルのチャールズ・ロートンにも似てないぞ。なぜだ)。レッド公が石田太郎。ヒゲオヤジはこの人でなくっちゃの富田耕生(熊倉一雄や大塚周夫より私は好きだ)。

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03月19日(月)
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