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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■嫌煙権を振り回す気はないけど/『風雲ライオン丸』(うしおそうじ・一峰大二)ほか
 夕べからの頭痛が、一晩寝ても治らない。
 日頃煙草の匂いと全く隔絶した生活を送ってるので、たまにちょっと道端なんかで匂いを嗅いだだけでも覿面、アタマに来てしまうのである。
 あ……、そう言っている間にも頭の奥がガンガンと……。

 駅のホームなんかで平然と煙草吸ってるやつらや歩きながらカッコつけて煙草吹かしてるやつらは、自分が周囲にどれだけ迷惑かけてるかなんて意識はカケラも持っちゃいないんだろうな。喫煙コーナーで吸ってるんだからいいんだ、とか、風に流されてるから迷惑なんかかけてない、なんて思ってる連中に至っては最低なクソ野郎である。か、風で流れるから被害が広がるのではないか。煙はそんなに簡単に薄まったりはしないのだぞ。そんな簡単なことも認識できんのか。ほ、ホームのどこにいようと煙は風で流れてくるのだ。逃げられないのだ。被害は無差別に周囲の人間を攻撃し、苦しめているのだ。私がそれでどれだけ苦しめられ脳細胞を破壊されてきたか知っているのか貴様らは。こ、これはもうまさしく毒ガス攻撃ではないか。げほげほげほ。サリン事件がどれだけ多くの人間を巻きこんだかを考えてみればいい。貴様の一回の喫煙で少なくともその近くにいた数十人、数百人、数千人が確実に被害にあっているのだ。お、お前らはナチスドイツやオウムと同じ行為をしているのだぞ。この鬼め人非人め悪魔めド外道め。私の壊れた脳細胞を返せちぎれたニューロンを返せ。
 喫煙の常習者は既に脳が犯されているのでもうそんなことも想像できないくらいバカになっているのだ狂っているのだ。そのくせやつらは我々非喫煙者を大人になれぬやつらとバカにし、シニカルに笑って煙を吐きつけてくるのだ。こ、この既知外どもめが。あんなやつらを放置しているから巷には犯罪者が増え教育が荒廃し政治が腐敗し国家が崩壊していくのだ。喫煙者はみんなとっ捕まえて隔離してしまえ。踏絵を踏ませろ。改宗をせまって従わぬやつは拷問にかけろ。クズどもはみんな粛清だ。血だ血だ血だ。日本を喫煙者の血で染め上げるのだ。まずは私が手近にいる喫煙者を始末してやるぞ。
 ……お? あそこに女を待ってるらしい喫煙者がいるな。吸殻が足元にうずたかく山になっていやがる。どうせ喫煙者のことだから女を引っ掛け弄んだ挙句に捨ててやろうとしてるに違いない。あんなやつはこの世から消えた方が世界のためだ。あいつのノドもとにグサリとこのナイフで……。うひひひひひひ。

 ……ほら、煙草ってとっても危険でしょ。心の健康のため、吸いすぎには注意しましょうね。

 帰宅して風呂に入り昼寝する。夕方近くになってようやく頭痛も収まった。ほぼ丸一日、苦しい思いをしたが、気分もなんとか落ち着いてくる。
 その間、多少危険な考えが心を支配していたようであるが、まあ、私の中のトレイシー・ハイド氏(*)の仕業であるので、あまり読者の方は気になさらないように。あ、藤田くんに其ノ他くん、私の近くで煙草を吸っても多分危険はないと思うので安心してね。

 昨日は「ポパイ」に5時間以上居続けだったので、日記を書くヒマもなかった。こういう時に限ってやたらと本を読んでいて、書くことが多い。うわあ、一昨日の分から溜まっているのだ。もう何をしたか細かいところは覚えていないぞ。なんとかちぎれかけたニューロンをつなぎ合わせ、記憶を取り戻しつつ、ひたすら日記を書く。

 マンガ、内藤泰弘『トライガン・マキシマム』5巻。
 うわあ、ミッドバレイがもう死んじゃった。ナイブズへの反逆の芽を持っていた人物だけにもう少し引くかと思ってたけど。GUNG-HO-GUNSももう殆ど残ってないなあ。あと数巻で終わりってことなんだろうか。
 私はこの『トライガン』シリーズを「人を傷つける意志もないのに傷つけてしまった人間の贖罪の物語」と受け取っている。この場合、その「贖罪」をしようとする主人公のヴァッシュが実は「人間ではない」ことが逆に重要な意味を持っている。「人間でないモノ」だけが贖罪を考えているということは、つまりはそもそも「人間に贖罪が可能なのか」という問いにも繋がっていくからだ。
 しかもそこにもう一つ「人はどこまで非暴力を貫けるのか」という問いまでが絡んでくる。

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03月17日(土)
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