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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■雪は降る、貴女は来ない/『ウルトラマン対仮面ライダー』(池田憲章・高橋信之)
うひゃひゃ、雪だ雪だ雪だ。
日本海側は全国的に概ね雪、福岡市内では5p、山間部では10pの積雪だそうな。窓の外から表を見ると、いつも渋滞の道路が閑散としている。スリップ事故が多発しているのはお気の毒としか言いようがないが、自動車に頼りきっている現代人が、少しは自分の無力さに気づく機会にはなるだろう。
てなこと言って余裕かましてる場合ではないのだ。私の職場は山の向こうの更に向こうの山の中にあるので、この雪では自転車で行くのは不可能。慌ててタクシー会社に電話するが、どこも話し中で繋がらない。外に出てようやくタクシーを拾うが、当然スピードは出せずノロノロ運転。職場に着いたのが始業時刻から15分後、堂々たる遅刻だ。
でも私以上に遅刻してる同僚がいてホッとひと息。「この雪じゃ仕方ないです」とお咎めもなし。チッ、こんなことならもっとゆっくり来てもよかったぜ……ってぐーたらしてるんじゃねえよ。
仕事の合間に池田憲章・高橋信之編『ウルトラマン対仮面ライダー』読む。編者が「そんじょそこらの研究本とはワケが違う」と自負してるワリには中身はウスい。「ウルトラマンを初めて見たとき、こんなヒーローってあるのか?」と驚いたと言っているが、時代の一証言としての価値はあるとしても、絶対的な価値判断とは言えない。
帰宅すると女房がやたらと「気分が悪い」とうるさい。暖房つけてるのに寒気がしてたまらないそうだが、そりゃあ「下半身裸」でいれば、いくら部屋を暖かくしてたって無意味だろう(-_-;)。隙間風は下から来るしな。
何度注意しても絶対に下を履こうとしないで、いつも腹を壊し、体調を崩しているので、私もいい加減こういう馬鹿には付き合っちゃいられない。無視していると、スネて私に摺り寄り、ウルウル涙目で芝居がかった声で言うのである。
「ああ、あの優しい貴方はどこへ行ったの?」
……もとからいねーよ。だからパジャマかジャージぐらい履けって。
メンバーの前など、公共の場では、私に対してツンツンして因循姑息、乱暴狼藉の限りを尽くしている女房であるが、家の中だとこんなものである。外面に騙されないように。
当然女房は飯も作ってないので、私一人で買い物をし、うどんを作ってやる。肉も卵もモヤシも入れてやったから栄養はたっぷり。これで私のことを「優しくない」なんてゴタクを並べてやがるのだから、いかにウチの女房がクサンティッペであるかは明白である。
テレビのニュースは、どのチャンネルも鳥取の新生児略取事件の犯人逮捕の報道。ともかく赤ちゃん無事でよかったよかった。
当初から動機は「子供欲しさの犯行」と囁かれてはいたが、更に男がらみとは定番過ぎて拍子抜けである。しかも犯人が超ド○ス。こりゃ、女性週刊誌の格好の餌食だわ(^_^;)。
こういう情動的な犯罪やキレた犯罪はニュースになるが、ミステリーにあるような、計画的かつ知的な犯罪はニュースにならない。理由は簡単で、理知的な犯人はまさしく何の痕跡すら残さぬ完全犯罪を成し遂げているからである。
マスコミも余り馬鹿にばかり関わってんじゃないよ。見逃してる事件、いくらでもあるだろ。
読書補遺。
豊田有恒『日本SFアニメ創世記 虫プロ、そしてTBS漫画ルーム』、山本暎一の『虫プロ興亡記 安仁明太の青春』と併せて読めば、まさしく昭和30〜40年代のテレビアニメ創世記の喧騒と混乱が見えてくる一冊。星新一・柴野拓美・平井和正・広瀬正・筒井康隆・小松左京・眉村卓・光瀬龍と、綺羅星のごとく登場してくるSF作家たちの名前に圧倒される。自分がつくづく幸せな時代に生まれ育ったのだなあ、という感慨と同時に、物故作家も多いことに思わず吐息。
『鉄腕アトム・イルカ文明の巻』でアニメ史上空前の42%の視聴率を取ったことについて、手塚治虫が「どうして俺の脚本より豊田の脚本の方がヒットしたんだ」とぼやいていた話などはいかにも一番病の手塚さんらしくて可笑しい。『宇宙少年ソラン』盗作騒動や『宇宙戦艦ヤマト』設定変更の紆余曲折など、新たに知った事実も多い。
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01月15日(月)
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