ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491678hit]
■悪魔と狂人の間に…
けれど、「アトランティス探索」ってのをマジメに研究するとすれば、「それがどこにあったか」ということよりも、「その伝承がいかに形成されていったのか」という民俗学的研究の方が本当は重要なんで、場所の特定にはあまり意味はないのだ。その点、日本の「邪馬台国はどこにあったか」論争と似ているところがある。
「一夜で沈んだ島」の伝説など、世界各地に散らばっている。アトランティスは東洋で言えば蓬莱島なのであって、なぜ人は「島」に理想郷を求めるのか、そういった思想はどこからどのようにして伝播していったのか、それを辿ることで人類の文化、思想の源泉を求めていくことができるはずであり、その方がずっと意義あることだし面白いと思うのだが。
このエルリングソンという人が勘違いしてるなあ、と思うのは、ロイター通信に対して、「誰もこれを思いつかなかったことに驚いている。信じられない」と語っていることである。信じられないも何も、「そんなつまらない説なんて誰も考えたことがなかった」というのが本当のところだろう。「ロマン」を求めるということがどういうことなのか、魚戸いさむの『イリアッド』を英訳して、読ませてやりたいところである。
08月08日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る