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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■金曜で〜とだ。一応/映画『マジェスティック』/『気になるヨメさん』1巻(星里もちる)/『クロノアイズ』6巻(長谷川裕一)
それでもなお、星里ファンの大半(もちろんオトコ)が可奈ちゃんを「かわいいなあ」と思ってしまうのではなかろうか。それは例えば、ミスコンを主宰したタイヨウ堂の社員が、いきなリ主人公の自宅を訪ねてきたときに、可奈ちゃんがメガネをして髪を上げて、しかも関西弁まで喋って(わざとではなくたまたま関西に行ってたので移っただけってところがいかにも天然)うまく誤魔化したりするそんな健気さにもあるんだけれど、やっぱりファンの「もうあんまりドロドロした人間関係は見たくない」心理も働いてないか。
でもこれが読者としての私の勝手なところなんだけれど、一度『本気のしるし』であれだけどーしよーもない男と女の関係を描いているのを見せつけられてると、今更『気にヨメ』でほのぼのーとしたもの見せられても、どうしても「ウソっぽいなあ」と感じてしまうのである。
坪田さんのような恋のライバルを登場させておいても、ライトなシチュエーションコメディだからってことなのか、誰かが傷つくような展開にはならない。もうアレですよ、主人公たちが夫婦であるってことを隠してて、夫にも妻にも恋のライバルが現れるって図式は、設定としては往年のテレビドラマ『奥さまは18歳』と全く同じね。ハラハラはするけどドロドロには決してならない、多分ラストでは二人が夫婦って事実はバラされるんだろうけれど、やっぱりトラブルは丸く収まってハッピーエンド、というヌルイ展開になることは容易に予想がつく。そんなんでいいのかね、ホントに。
でも、『気になるヨメさん』ってタイトルも気になるなあ。
知ってる人は知ってるが、このタイトルもやはり往年のテレビドラマ、榊原るみ・石立鉄男主演の『気になる嫁さん』から取ってることは確実。あれも死んだ弟の未亡人(と言っても式を上げただけで結婚生活はまだ)が男兄弟の中にいきなり飛びこんできて、という危うい設定だったんだけど、その最終回、結構、切ない終わり方してたんだよなあ。
もしかして、ほのぼの路線に見せかけてるのは、実はラストでどんでん返しで悲劇的に終わらせようと考えてるんじゃ……? あんなに二人ががんばってるのにそりゃいくらなんでも悲し過ぎないか。
……ってよ、ああ、もう、言ってること支離滅裂。私ゃ結局ハッピーエンドにしてほしいのかほしくないのかどっちなんだよ!
マンガ、長谷川裕一『クロノアイズ』6巻(講談社/マガジンZKC・560円)。
第1部完結。
ううむ、うまいなあ。
前巻で主人公の大樹が、“確実に”“間違いなく”“絶対に”“何一つタイムパラドックスを起こさずに”死んじゃったので、さて、これをどう解決するかと思ってたのだけれど、あれをああしてこう来たか。
ちょっと書いただけでもネタに触れちゃうので、書き方が難しいのだが、SF作家たちが時空間理論について頭を悩ませている課題について、実に明快な、しかもこれまでにない新解釈を考案している。
タイムパトロールたるクロノアイズには、歴史上、何の影響も与えない人間が選ばれるはずなのに、カラミティ・ジェーンはいるわ、宮本武蔵はいるわ、アトランティスの王妃はいるわ、ミトコンドリアイブはいるわ、こりゃどういうこと? って謎にも、ちゃんと筋の通ったリクツが付くようになってる。
そうか、この手があったか! ってなもんで、久しぶりにセンス・オブ・ワンダーを感じさせてくれるSFマンガに出会えたって印象で、頗る気分がいい。
でも実は一番気に入っているのは、シリアスなストーリーの合間に差し挟まれるギャグと適度なエッチだったりする(^_^;)。いや。いいぞ、「ニセクロノアイズ」(^o^)。アレだけ活躍しといて、最後はちゃんとオチ付けてくれるあたり、美味しいよなあ。えっちのほうも第1部完だけあって大盤振る舞いだね〜。アナが脱がされるのは当然(^_^;)としても、ペル、パペッティア、ハデスときて、スリーピーまで脱がしてどーする。首から下しかないぞ。いやもー、この、「女の子キャラは脱いでこそ命!」という信念こそ、漫画家の鏡というものでありましょう。
……この程度でセクハラなんて文句つけるなよ、エセフェミニスト諸氏。
07月05日(金)
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