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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■VS借金取り(^o^)。って、笑ってる場合かよ/『卓球戦隊ぴんぽん5』(桑田乃梨子)ほか
 横溝正史は、乱歩が死んだ時、遺体にしがみつき、号泣した。
 以後、正史は10年間、創作の筆を折る。角川書店が仕掛けた横溝正史ブームにより、再び新作を書きはじめるが、実はその正史ブームの前に「江戸川乱歩ブーム」があった。
 正史の、本当の復活の理由は実はそこにあったのではないか。
 70歳を越えた作家が、なおも創作意欲を抑えることができなかった理由は、死ぬまで乱歩に勝つことだけを創作のモチベーションにしていたからではなかったか。

 正史の長編最後の遺作、『悪霊島』は、乱歩が、そして乱歩の尊敬する谷崎潤一郎が、そして正史自身もかつて題材として扱った、「双生児」にまつわる確執の物語である。
 乱歩と正史が、同じ探偵小説の両巨頭として、常にずっと、お互いを鏡のように映しあっていたように。

06月19日(水)
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