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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■2001年アニメグランプリ/『ななか6/17』7巻(八神健)ほか
これがどういうことを意味するのか、若いアニメファン、オタクたちには理解できるだろうか。若いファンは、アニメを見る眼自体がまるでなっちゃないってことなんだよ。
好き嫌いがあること自体に文句をつける気はない。けれど「好き嫌いだけ」で作品を評価されちゃ、そのジャンルは衰退する一方になるってことも知っておいた方がいい。
マンガ、八神健『ななか6/17』7巻(秋田書店/少年チャンピオン・コミックス・410円)。
あ、父の再婚ネタだ。
あの、父親が母親と死に別れて、娘が年頃に育って、そのころ父親が新しい恋に落ちて、娘が「パパはもうお母さんのこと忘れたの!?」って傷つくってアレな。
まだそんなありふれたの書くか……と私が文句付けると思ってるでしょう。
残念でした。私、このパターン、大好きなのよ(^o^)。
小津安二郎の『晩春』っつーか、広津和郎『父と娘』以来の、ホームドラマの基本ですからね。
ラストはたいていそれなりのハッピーエンドに落ちつくとは言え、娘が一度はグレる、というのは極めてリアルな心理描写ではないかって思うわけです。ワケシリ顔に、いかにも物分りがよく「父さんの人生なんだから」って最初から許してしまうような展開、かえって嘘臭いじゃないですか。人間ならヒガミとか恨みとか嫉妬とか、あって当然……とは思いません?
今回のななかが秀逸だ、と思ったのは、分裂した6歳のななかと、17歳の七華、二人ともが一旦は父を拒絶する、という展開である。17歳の七華は子供ではないのだから冷静な対処をしそうなものなのに、やはり心の中で6歳の七華に涙を見せるのだ。
定番ものはもうたくさんのバリエーションが作られているために、かえってアレンジの仕方が問われる。人格分裂と絡めてこのパターンをやったのは意外と少ないんじゃないか。今回はななかなかの秀作である。
05月14日(火)
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