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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■夢診断/映画『耳に残るは君の歌声』/『冬の角川アニメ』/『蛇神さまといっしょ』1巻(桑田乃梨子)ほか
「蛇神さまがあたしたちといつもいっしょにいてくれてるんでしょう? だからみんな、そういう思いでここに手を合わせに来るんだよ。それこそずっと……この先、あたしの子供や孫やその子供まで」
千沙にしてみれば、いっしょにいることはできない神様への最高に優しい愛の告白の言葉だ。
けれど、蛇神さまにとって、どうしようもなく残酷で絶望するしかない言葉でもある。
だから神様は記憶を自分で封印する。愛の記憶を。
こ、これで私に泣くなというのはムリだ。毎回私は桑田さんのマンガ読んで、ギャグに笑いながらラストで泣いているのだ。
そして、千沙にソックリなひ孫の千奈が蛇神さまの前に現れる……。
わあ。またなにかどうにも切ない終わり方しそうな設定だ。ムネが苦しくなるようなラストはこのトシになるとツライのよ、頼むから、ハッピーエンドにしてくれよう、桑田さん。
マンガ、山田風太郎原作・石川賢作画『柳生十兵衛死す』3巻(集英社・530円)。
どうやら無数のパラレルワールドが存在しているらしい世界設定が明らかになる。これなら、前作『魔界転生』ともちゃんとリンクできそうだな。
宮本武蔵と佐々木小次郎の設定が『魔界』と違ってたのも、「忍者小次郎に剣豪武蔵が破れた」世界からやって来たってことのようだから。
ついに、もう一人の十兵衛、室町時代の十兵衛満厳が顔見せ程度だけれど登場。時空の漂流民となった十兵衛三厳は、栄禄三年、信長が覇権を得ようと台頭して来た時代に流れ着く。
スケールが原作をとっくに越えちゃってるので、このままだと10巻、20巻じゃ収まらないんじゃないかって雰囲気まで漂ってきてるが、うちきりにならないよう、「ビジネスジャンプ」読んでる人はアンケートをよろしく(^^)。
いや、そこそこ人気はあるんじゃないかな、今回巻頭にカラーページまで収録されてるし。
マンガ、島本和彦『吼えろペン』3巻(小学館・560円)。
女性キャラが少ないからって、「仮面編集女」ってのはちょとやり過ぎという気もしないでもないが、熱血野郎の島本さんだから、なんでもアリなんだろう。
しかし、さいとう・たか……もとい、ジャイ藤キック先生の「うわっはっはっはっ! その原稿なら来週から取り掛かるからやってない!」(シメキリが来週なんだよ)というセリフのリアルなこと(^_^;)。
やっぱりモデルがいるキャラはギャグも爆裂してるなあ。
でも「サブリミナル鷹」って、誰のパロディだ?
DVD『スタイルズ荘の怪事件』。
『名探偵ポワロ』BOXの第11巻。
以前、テレビ放映されてた時に見ているが、改めてDVDで見ると、いろいろと発見がある。
制作が後回しになったので、巻数は後ろの方にあるが、もちろんこれがアガサ・クリスティーのデビュー作にしてエルキュール・ポワロ最初の事件である。しかし、ある程度短編シリーズで慣れた後でのドラマ化というのが結果的に良かったんじゃないか。デビッド・スーシェのポワロのちょこちょこチマチマトした仕草も堂に入ったものだが、ヒュー・フレイザーのヘイスティングスも実に当たり役である。ただ、今回の話では、ヒロインに振られるあたりがちょっとあっさりしすぎてたキライがあったが。
処女作にはその作者の原点が詰まっているとはよく言うが、実際、この作品の設定や、トリックは、手を変え品を変え、後に書かれた作品に流用している。ドラマ化にあたっては、実に原作に忠実にトリックを描いている。
忠実過ぎて、犯人が犯人っぽい演技しすぎるおかげでトリック丸わかりってのもどうだかなあとは思うんだが。
画質はDVDのわりにはそれほどよいというほどでもない。暗い画面だと、特に演出ってわけでもないんだろうけれど、何が映ってるんだか全然分らないときがある。テレビドラマだからってことなのか、それがちょっと残念な点だった。
BOXは全3巻、ドラマ自体まだ制作され続けているので、現在までの分のみということになる。
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12月22日(土)
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