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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■荒らしを起こして♪/DVD『マジンカイザー』1巻/『KUNIE』1巻(ゆうきまさみ)ほか
一時代を築いたことが明らかなこの二人の早世は、アニメ界にとってあまりに失うものが大きかったように思う。
続けてキッズステーション。
『こみっくパーティー』10話『二人の距離』、『マイアミガンズ』第1話などを見る。基本的にその日見たもの、読んだものについては全て感想を書いておきたいのだが、どうも文字数をオーバーして登録できそうにないのでカット。
これだから、しげから「書きすぎ」と言われるのだ。
マンガ、竹本泉『しましま曜日』1巻(エンターブレイン・756円)。
以前出したものの新装版。……もう持ってるのになあ。後書きが書き下ろしってだけで買ってるんだものなあ。
でも、この「服に着られる女の子」(優柔不断なので着た服によって性格が変わる……ってプロレスラーの覆面かって)という設定は大好きなので、まあいっか。
マンガ、ゆうきまさみ『KUNIE(クニエ)―パンゲアの娘―』1巻(小学館・410円)。
アトランティスもムーも使い古されてると作者が思ったのか、いきなり「パンゲア」と来た。
といっても、「今はない」ものであっても、前二者と違って、パンゲアは架空の大陸ってわけじゃないからねえ。大陸移動以前の、ユーラシアもアフリカも南北アメリカも、すべてが一つの大陸であった頃にまで遡って、物語は展開されて行くのだろうか。
今のところ、第1巻の段階では、そんなに目新しい設定は登場していない。
小学生の主人公のところに、突然「お嫁さんにしてっ!」って南の島からかわいいムスメが飛び込んでくるってのも新鮮味がないし。
卵からプレシオザウルスが孵るってのが『のび太の恐竜』だってのもまず間違いなく作者の確信犯。
平成『ガメラ』的展開と言い、「どこかで見たような」導入が、今後「ありきたり」で終わっちゃうか、「物語の復権」となるかは、まだ即断するには早かろう。
でもヒロインのクニエ、トシのワリにちょっとおばさんくさいぞ。
マンガ、横溝正史原作・つのだじろう作画『犬神家の一族』(講談社漫画文庫・630円)。
どうやら講談社漫画文庫の金田一耕助シリーズ、これで打ち止めにするつもりらしい。昭和50年代に横溝ブームが起きた時には、つのだじろうはもう一作、『八つ墓村』を描いているが、これは影丸穣也(譲也)の少年マガジン連載版『八つ墓村』を既に出版しているので、ダブらないようにと発行を控えたものらしい。
意味ないと思うがな、そんなの。
解説の皆川博子、『犬神』を横溝正史屈指の名作と称賛しているが、それほどでもない。これは正史唯一の「実験作」であって、全てのトリック、構成を考えた上でなければ作品を執筆しなかった彼が、初めて「設定だけ作って結末を決めずに書き始めたらどうなるか」を試してみた作品なのだ。
苦し紛れに思いついた後付けのトリックが功を奏して、それなりの評価は受けているものの、整合性に欠け、動機にかなりムリがある。
何より、犯人が意外でも何でもないのがイタイ(-_-;)。
横溝正史ベスト10を作れば、せいぜい5、6位あたりが関の山ではなかろうか。それがなんでそんなに傑作みたいに錯覚されてるかと言うと、角川で映画化されて17億稼いだってことと、評論家の大坪直行あたりが過剰に評価したってことが影響してると思う。
そのことを考えれば、つのだじろうの脚色、得意のオカルトを交えて動機に説得力を持たそうとしているのはなかなか面白い。本格ミステリにオカルトは禁物、というご意見はこの場合当たらない。だって事件の背景にオカルトが絡んでるだけで、解明に当たってはちゃんと現実の事件として、合理的に解明を行っているのだから。
細かいことだけどさ、タイトルの『犬神家』、ただのハッタリで、伝説の「犬神」とは何の関係もない。その点を正史は江戸川乱歩から非難されてるくらいなんだよ。
それをつのださん、ちゃんと犬神家は「犬神憑き」の家系である、と、事件の動機に絡めて説明しているのだ。しかも、「斧・琴・菊」の三種の神器のウラの意味まで創作したオリジナリティは充分評価していい。
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09月24日(月)
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