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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■キューティーハニーがドラマ化ってねえ/コンドルズ公演『SUMMER TIME BLUES〜沈黙の夏』
 スターターがピストルを構えて――。ランナー一人を残して、全員を射殺。慌てて逃げる最後のランナー。追いかけるスターター。動きがスローモーションになって、ランナーは撃たれた弾を映画『マトリックス』のように避け、あるいは弾を掴み――。
 逃走は延々と続く。
 またまたまたランナーが今度は6人、スタートラインに。
 スターターは――。自分のこめかみにピストルの銃口を当ててパン! 自殺してしまう。
 ランナーたちはスターターの死体の周りに集まって、一斉に写メを撮り始める。
 
 最後のパフォーマンスでは、初めて全員が声を出す。
 夏休みの日記を付けている学生という設定で、一人一人がその日の日記を読み上げる。
 「夏休み、太陽、俺。虫取り網」
 「夏休み、太陽、俺。プールに行った。あの子がいた。スクール水着じゃない水着。スクール水着じゃない水着!」
 「夏休み、太陽、俺。友達が『ハワイに行く』と言った。本当かどうか分からない。そいつの家に行ってみた。窓のカーテンが揺れていた」
 「夏休み、太陽、俺。8月31日。宿題の山。宿題の山!」

 ……舞台はやはり「アイデア勝負」である。


 テレビドラマ『はだしのゲン』後編、二日連続で映像化したのは、やはり原作の第一部のみ。
 視聴率が取れれば第二部の映像化も考えているのだろうか。出来合いの感動押し付けドラマで、語るほどの内容ではないが、それでも「現代編」部分での、年老いたゲンを演じる山本学の「じゃんじゃんじゃがいも、さつまいも……」という呟きには、脚本や演出の意図を越えたと思しき寂寥感が漂う。
 ヒロシマの大地に芽生えた麦を見て明るい未来を確信したはずのゲンが、現在、本当に平和を謳歌しているとは思えない、寂しさである。


 NHKBS2『アニメギガ押井守特集』。
 『うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー』『アヴァロン』『イノセンス』。
 作品よりも、ダイエットした岡田斗司夫氏の痩せ具合に驚き。痩せたと言うより、やつれているようにしか見えないのだけれども、声にも張りがなくなってしゃがれているし、本当に病気なんじゃなかろうか。もっともその真相は、今月発売の『いつまでもデブと思うなよ』(新潮新書 8月17日 税込価格:735円 ISBN:9784106102271)で明かされるのかもしれない。

08月11日(土)
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