ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491657hit]
■コメとライスは別のもの/『アキバ署! AKIHABARA POLLICE-STATION』01(瀬尾浩史)
もちろん、あまねの「暴走」にも問題は多々あるわけで、そこでコンビの伊武さんの存在が重要となってくるわけだが、普通のキャラクターならば、あまねの前記のセリフに言い返すことができなくて、警察の、自分の無力さにショボンとしてしまうところである。ところがこいつはそんな殊勝な刑事ではない。あまねに向かってニヤッと笑い、「ようやく聞けたな、お前さんの本音が」と、これまでの「挑発」が、あまねの人格を見抜くための「引っかけ」であり、あまねが自分と本気で組める相手かどうかを確認するための「手段を選ばない」罠であったことを明かす。「なんかやる時は、俺も共犯にしろ……つってんだよ」いやあ、青二才には絶対に言えないセリフだ。
こういう「食えない」やつが、アタマはいいけど直情径行、猪突猛進なあまねみたいなやつの押さえ役としては最適なのである。これが古典的な「コンビドラマ」のセオリーってやつなのだね。だからハイテクに詳しくない読者にもこの物語が面白く読めるようになっているのである。
惜しむらくは、絵柄に華がないことであるが、2巻、3巻と続いていくうちにそのへんは改善されてくんじゃないかな。「最近面白いマンガが少ない」とお嘆きのあなた、それは単にあなたのマンガアンテナが壊れてるだけかもよ。
11月08日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る