ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491661hit]
■形ばかりの反省なら黙ってようよ/『時代劇スペシャル 丹下左膳 剣風!百万両の壷』
つい2、3日前も、しげは私を駅まで迎えに来て、私の顔を見た途端にべそべそ泣き出した。半日会えなかっただけでこれだから、安心して仕事に行くこともできやしない。映画館は一緒にいるじゃないか、と言われそうだが、一緒にいたって目はスクリーンに向かっているから、やはりしげは孤独を感じてしまうらしいのである。観劇中に「もう帰る!」なんて愚図られた日にはたまったものではない。前にも書いたが、私としげは一回りほど年齢差があって、更に見た目はもっと離れているように見えて(私が老け顔でしげは童顔だからである)親子くらい離れていると勘違いされることも少なくないのである。だから、しげが泣いてるのを私がなだめているのを人が見たら、どんなゴカイをするか知れたものではないのだ。
映画は明日行くことにして、今日は控えることにする。と言いつつ、明日になってクスリの効き目が切れたらまたどうなるか分からないのだが。
クスリを飲んだしげは、そのままコトンと寝て、12時間起きなかった。9時から9時までである。寝相は最悪で、寝たときにはちゃんと服を着て、布団もかけていたのに、目覚めたときには布団もとっ散らかした上に全裸であった。起きるなり私のほうを見て、「いやん、えっち♪」なんてこきゃあがったが、私が脱がしたのではない。自分で勝手に寝ながら脱いだのである。しかも、私が、脱ごうとする服を下げてやり、布団を何度もかけてやったというのに、結局、「うにゃあ!」とか奇声をあげてぜんぶうっちゃらかしたのだ。何で私が変態のように見られなきゃならんのだ。
今朝の鬱はどこ吹く風、という調子なので、多分、今度のクスリは利いたのだろう。全く、自分で脳内麻薬くらい分泌してセルフコントロールくらいしてくれと言いたい。
昼間はだらだらとテレビを見る。『行列のできる法律相談所』の再放送とか、『義経』の再放送とか。渡哲也の清盛があっさり死んで、松坂慶子の時子が檄を飛ばすんだけれど、これがまるで迫力がない。『キネ旬』でいつぞやこの松坂慶子を誉めてた評論家がいたが、何をどう見てるんだか。
『究極の二択クイズコロシアム ホントはどっち!』という特番、パネラーがいかにもどうでもいい二択を選ばされるという楽しいバカバラエティ。問題だけのばかばかしさで、妙な演出をしてないのがいいやね。
「豚と三瓶、体脂肪率が高いのはどっち?」(答え・三瓶。豚は29.1%で、ちょっと小太りの女性程度らしい。三瓶は36%くらいだった)
「安田大サーカスの『クロちゃん』とかつみ・さゆりの『さゆり』、声が高いのはどっち?」(答え・さゆり。なんと1100デシベル! 人間の限界を超えてるとか言ってたけど、ヨナさんとこのあやめさんならこれ越えられるんじゃないか)
「『佐藤』と『鈴木』。日本で一番多い苗字はどっち?」(答え・佐藤。昔は確か鈴木が多かったと記憶してるが、今は逆転してるのかな)
「パンチパーマの人に聞きました。哀川翔と高倉健、あなたの『心の兄貴』はどっち?」(答え・高倉健。聞いた対象が中年以上の人が多かったから、そりゃ健さんになるでしょ)
「新宿No.1ホステスとホスト。これまでに貢がれた額が多いのはどっち?」(答え・ホステス。しかしホントにどうでもいい二択だよなあ)
パネラーの江川達也がやたら薀蓄語ろうとして森下千里から「うるさい」とたしなめられていたのがおかしかった。
CS「日本映画専門チャンネル」で『世界の中心で、愛をさけぶ』。
劇場公開時は「なんじゃこりゃ?」と思った映画であったが、『デビルマン』を見た後では(もうこのフレーズも懐かしいな)。
やっぱり白血病患者を美しく描いて儲けようって偽善ぶりが鼻につくのは変わらないのだが、演じている長澤まさみに罪があるわけじゃなし、よく熱演はしてるし、この映画見てドナー登録した人も増えたと言うし、「偽善もまた善のうち」と、大きな目で見てあげてもいいかな、という気分にだけはなったんで再見。でもやっぱり感動はしないのである。
[5]続きを読む
05月14日(土)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る