ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491678hit]
■本名、また変わりました(T∇T)。
あとは先週初登場の『リディック』が公開2日間の興収で既に2億円弱とまずまずのスタート、最終的には興収15億円以上になろうかというところ。『金色のガッシュベル!! 101番目の魔物』は5位デビュー、注目の『サンダーバード』は7位デビューで、両作とも興収10億円見当というところで、まあ、上位作品の牙城を崩すところまでは行きそうにない。けれども、『ガッシュ』は充分奮闘していると言えるだろう。それに引き換え、『サンダーバード』の不振ぶりはちょっと予想外だった。いや、つまんないだろうとは思いながらも一応見に行くつもりではいたから(どうしようかなあ)。なんと本国アメリカでもベストテン入りできずに大コケ中なので、やっぱり企画から何か間違ってたんだろうなあ、なんでもかんでもリメイクすりゃいいってもんじゃないよ、と判断するしかない。私はオリジナルの『サンダーバード』は黒柳徹子と大泉滉目当てで見ていたので、マリオネーションでも吹替えでもない『サンダーバード』には魅力は殆ど感じないのである。
それにしても毎年思うことであるが、映画好きを標榜していながら、その年の興行収入上位の作品を劇場で見ていない場合って、すごく多いんだよね。あとでテレビ放送で見たりはしてるけど。例えば今回も、『ハリポタ』と『セカチュー』は“まだ”見ていない。理由はいつも「しげが見たがらないから」であるのだが、『スパイダーマン2』も『シュレック2』も、しげはそんなに見たがってはいなかったのだ。
いや、ヒットした映画が必ずしも面白いとは限らない。しかし、いやしくもモノを作ろうとする人間が、“あえてヒット作を避ける”態度を取るというのはどんなもんかと思うのである。しげの演劇の師匠は、火野葦平とも交流の深かった劇作家の鶴島正男先生であるのだが、「芝居を見るのは素人だ。素人に分からない芝居は一人よがりなものでしかない」ということを強調されていた。忘れっぽいしげでも、そのことは覚えているはずである。自分の好みは好みとして、その国、その時代における人々のニーズを全く無視して芝居を作ろうというのはエンタテインメントを目指す者としては明らかに間違っているだろう。しげの、「嫌いなものを好きなふりはしたくない」という意見自体は間違ってはいない。多分、『ハリポタ』も『セカチュー』も見ればかなりつまらないのだろう。
けれど、ならばその「つまらないもの」がヒットしている理由は何なのか、「つまらない」と感じている中にも実は「面白いもの」、人々の心をつかむ何かがあるのではないか、それは確かめておかなきゃならないことではないのか。そうでなければ、自分たちの作るものが、人々に何らかの形で訴えかけるものには決してならないと思う。
というわけで、夜になって、しげを置いてきぼりで天神東宝まで『世界の中心で、愛をさけぶ』を見に行く(ホントはしげは仕事です)。
公開15週目で、平日の最終回だというのに、劇場内にはまだ三、四十人ほどの客がいた。こりゃ本気でヒットしてるんだなあ、と感心。恋愛モノなんていつの時代でもあるありふれたものだろう、と思われる方もあろうが、そういった中でも時代のニーズとぴったり一致した「当たり年」ってのはあるのだ。
予告編は『感染/予言』(『予言』はつのだじろうの『恐怖新聞』の映画化)、『NIN‐NIN ハットリくん・ザ・ムービー』『ゴジラ FINAL WARS』『笑の大学』『ハウルの動く城』など。
『笑の大学』はあの傑作戯曲を映画としてどう構成するんだろうと心配の方が先に立っていたが、どうやら「笑の大学」の舞台も映像化するようだ(戯曲版を知らない人のために簡単に解説すると、戦時中、「笑の大学」という名前の軽演劇の座付き作者が、警察に台本を検閲されて削除、改訂されるたびになぜか芝居が逆に面白くなってしまうというストーリーの、三谷幸喜作のシチュエーション・コメディである)。「おみゃあさまはお宮でないか」「さるまた失敬」のあのしょ〜もなくも楽しいギャグはちゃんと踏襲されるようである。映画も傑作になってくれるといいなあ。
[5]続きを読む
08月10日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る