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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■キャナルシティの「ブルース・ブラザース・ショー」
東映アニメがオリジナルの劇場アニメを殆ど制作しなくなってから20年以上が経つ。本来、『スチームボーイ』だの『ハウル』だのといった作品は、東映アニメこそが製作してしかるべき作品だったはずだ。「世界」を意識した小銭稼ぎ(いやまあ小銭じゃないんだろうけれども)で、屋台骨が揺らいだんじゃ話にならない。劇場アニメが『ONE PIECE』『金色のガッシュベル!』だけというのは、あまりに寂しい。来年の春は『ドラえもん』もないことだし、「東映アニメフェア」を復活させるには絶好のチャンスなんだけど、今からじゃスケジュール的に間に合わないだろうなあ。東宝もだからこそ“安心して”『ドラえもん』を中断できたんだろうけれども、つまりは東映がそれだけ「ナメラレてる」ってことでもあるのだ。いい加減で、オリジナルの長編アニメを「制作しなきゃならない」時期が来てるんじゃないか。
もう一つのイヤーンなニュースは、前にも日記に書いたことのある、『新・宇宙戦艦ヤマト』のゴタゴタである。西崎義展プロデューサーと松本零士の著作権をめぐる和解は成立したものの、映画化権を有している東北新社との話し合いを、西崎氏は全く行っていなかったようだ。……いやね、先日「『ヤマト復活編』製作決定!」とか報道されたときには、その編の問題もてっきりクリアーされたものだと思っていたのである。でも、実際には問題が山積していて、東北新社としてはとても許諾できる状況ではない、というのが真相のようだ。
西崎氏の養子で、製作会社エナジオでエグゼクティブ・プロデューサーを務める西崎彰司氏は、「25億円の製作費を投じ、再来年夏に約400館で公開、テレビ放映もする。配給会社やテレビ局は未定だが、候補はいくつかあがっており、既に脚本は“名の通った人”に依頼している」と説明している。共同原作者の松本氏についても、彰司氏は「何らかの形で参加する」と話しているのだけれど、松本氏の方は「何も聞いてません」と、既に齟齬が生じている。
よく聞くと、彰司氏の言葉には、何一つ確定的なものがない。バブル期ならともかく、今時こんな『マネーの虎』の出場者以下の「景気がいいだけ」の話に乗ってくるスポンサーがいるのだろうか。
どうやら、またまた西崎氏の「ラッパ」だけが先に暴走しちゃった感が強いのだが、復活する前に沈没しそうな『新・ヤマト』、仮に作られたところで、たいして出来のいいものができるはずもないことはかつてのヤマトファンには、見えていると思うのである。「もう、やめようよ、西崎さん」というのがファンの一様の思いなのじゃないかと思うのだが、もしかしたら、本当に「『ヤマト』復活」を望んでいる隠れキリシタンみたいな人々も「かなりの数」、存在しているのだろうか? ……思い出は思い出として取っておこう、っていう「節度」も、人生には必要だと思いますよ、いや、ホント。
07月24日(土)
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