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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■ボンちゃんって呼び名も懐かしい/ドラマ『血脈』/『×××HOLIC』1巻(CLAMP)
私の周囲にはCLAMP嫌いの人も多くて、この人(たち)の本はちょっと買いにくいのであるが、グループでマンガ描くというスタンスも面白いし、同じ名前のブランドでいろんな絵柄のマンガが楽しめるというのもいい売り方だと思うのである。今度の絵柄は『夢幻紳士』っぽくて好きだ。トーンを殆ど使わない黒と白のコントラストが美しく、ピアズリーの絵画を見ているようでもある。なにより侑子様のいかにもマダム〜なお美しさがもうたまりませんがな(^o^)。
ここはどこか。店である。それも、ネガイがかなう、ミセ。女主人の名は壱原侑子(イチハラユウコ)。彼女に出来ることなら、なんでも願いはかなう。けれど、対価は払わなければならない。願いに見合っただけのもの、その人にとってタイセツなモノ、例えばそれが魂であっても。
客は迷いこむようにこの店に現れる。しかしそれは「必然」。この世に偶然はなく、あるのは必然だけ。四月一日君尋(ワタヌキキミヒロ)がこの店に「呼ばれた」のも、それは必然であり、「縁」だったのだ。
一人目のお客は小指が動かなくなってしまった女性。それはその人の持つ「クセ」のせい。自分で気付いて、自分で直そうと思えば治るもの。けれど彼女は最後まで……。
二人目のお客はネットをやめたがっている女性。これも、自分でやめたいと思わなければやめられるものではない。きっかけは侑子が与えた。けれど彼女は……。
そして彼女はこう呼ばれる。「次元の魔女」と。
ホントに願いをかなえてやってるのかこの女、と毒づきたくなるキライもないではないが、考えてみれば、自分を見返ることなしに「願い」だけをかなえてもらいたがるというのも勝手なリクツではあるのだ。侑子さまはいかにも冷酷かつ悪辣な魔女風だし、マンガ表現としては新しいのだけれど、案外古風な信賞必罰の倫理観に基づいて描かれてるのだね。
そして物語はCLAMPさんのもう一つの連載、『ツバサ』とリンクしていく。『レイアース』のもこなも出る(^o^)。なんか大盤振る舞いだけれど、『バイオレンスジャック』みたいになりゃしないかと若干心配(^_^;)。
09月08日(月)
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