ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
[491684hit]

■揺れて揺れて揺れて/『のだめカンタービレ』1・2巻/『平成よっぱらい研究所 完全版』(二ノ宮知子)ほか
 千秋センパイもこういう珍獣がほっとけなくて、ついつい世話してしまうのだろう。その気持ちなんか分るぞ。
 音楽家、ミュージシャンを主人公にしたマンガは数多いが、現代日本を舞台に、ごくフツーの音大生の成長を描いてくってパターンは案外少なかったように思う。軽いコメディのように見せかけてるけど、その成長過程自体はハードなものになってくんじゃないかな。表紙買いだったけど、これはまあ当たりかな。


 マンガ、二ノ宮知子『平成よっぱらい研究所 完全版』(祥伝社コミック文庫・600円)。
 ニッポンの身分制度というのは今でもシ○ウコウ○ヨウヨッパライとなっているので(←この程度のジョークでもサベツだって言うヤツいるんだよな)、ジンケンなんぞは認められていないのだが、なるほどヨッパライに「ニンゲン」の称号なんて与えちゃいけないとつくづく頷かせてくれるのがこの一冊。
 「オレはここまで落ちてない」「私は呑んでも呑まれない」とかホザいてる老若男女のみなさまがた、「自分だけは違う」なんてのは幻想です。醜態晒さないヨッパライなんて日本には存在しません。シラフの私が言うのですから絶対です。
 酔ってゲロ吐くくらいは日常茶飯事、どこぞの看板盗んでくるわ、アタマの悪いケンカはするわ、店は破壊するわ、イタ電はかけまくるわ、道端でチンチンだのチチだのほっくりだして踊るわ、ヤクザにゃ絡むわ、ケツにドラゴン花火突っ込んで火をつけるわ、公園のカップルに花火投げつけるわ、都庁にも花火投げつけて警察に追われるわ、宇宙人の話する人連れてくるわ、王様ゲームでマタに顔突っ込ませるわ、フロに入らねえからひたすら臭いわ、ピロリ菌飼って胃カメラ飲むわ、婚期逃すわ、酔っぱらったまま死ぬわ、なんてニンゲンらしい生活でしょうか(^o^)。
 全国のヨッパライ研究所のみなさん、これはみんな、アナタの姿なのです。でもここで反省して「もう酒を飲むのやめよう」なんて考えちゃいけません。世の中、一所懸命マジメに生きてる人たちは、あなたがたのように人生なめきって迷惑かけるしか能のないダメニンゲンを見ては「ああ、オレってヨッパライに比べたらまだマシなんだなあ」と元気を出すことができるのです。上見て暮らすな下見て暮らせ、大いに蔑まれサベツされるのがあなたがたが天から与えられた使命なのです。さあ、もっともっとヨッパラッて面白い姿を我々シラフに見せてくださいな(^o^)。(←ホントは羨ましがっているのだな)
 二ノ宮さんはもちろん「更生」などせず、けれど結婚だけはなぜかしちゃって現在に至っておられる模様。お相手はもちろん飲み仲間。幸せは、酒臭い息の向こうに漂ってたんだね。めでたしめでたし♪

07月27日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る