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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■世界の王/『パラケルススの魔剣 アトランティスの遺産』(安田均・山本弘)/『パンゲアの娘 KUNIE』5巻(ゆうきまさみ)
食事してる間、時々しげが顔を伏せて笑っているので、「だからいつまでも『世界の王』のことばかり考えてるんじゃないよ」と言ったら「なんでわかるん!?」とびっくりされる。わからいでか。
安田均原案・山本弘著『ゴーストハンター パラケルススの魔剣 アトランティスの遺産』(角川スニーカー文庫・580円)。
ゴーストハンターシリーズ全3巻、とりあえずの完結編。
とりあえずと言うのは、ゲーム版のゴーストハンターシリーズがどうやら再開するようなので、おそらくは山本さんの手になる小説版の続きもそのうちお目見えするのではないかと予想されるからである。まあ、アポロンとアルテミスが本作で示されたような設定の存在だとすれば、もう一度捲土重来があって然るべきって気はするが、そんときゃ多分年端もいかない子供として登場することになるんだろうか。
それはともかく、前作『ラプラスの魔』同様、ゲーム版に準拠していると思われるところは概してつまらなく、山本さんのオリジナルと思われるあたりは滅法面白い。超能力の説明なんかいかにももっともらしくって読んでて楽しい。
思うんだが、RPGって基本的にアンチ・ドラマなんじゃないだろうか。たいてい主人公はチームを組まされるけど、実際、ドラマ展開を考えると「こんなやついらないよなあ」ってキャラもやたらと多いんである。本作で実は一番いらないのは主役の健一郎なのだが、こいつ省くと女性ファンが怒るんだろうなあ。
つくづくゲームのドラマ化は難しい。
マンガ、ゆうきまさみ『パンゲアの娘 KUNIE』5巻(完結/小学館/少年サンデーコミックス・410円)。
地球から月が分離したって説には無理があるとさっき読んだ『パラケルスス』に書いてあったよ、ゆうきさん(^^)。なんかこの二人仲が悪いらしいですね。理由はよく知りませんが。
量子論に基づく世界観(例の「シュレジンガーの猫」の話です)は、まだ世間にそれほど浸透してるわけじゃない。それだけ聞くとまず間違いなく「なにソレ?」って意味不明に受け取られる可能性が高いから、打ち切られることが決まった時点でその設定は捨てた方が利口だったと思うんだがなあ。「カラバオは、初代が発見したから存在する」って言われてもねえ。
SFがやりたかった、ゆうきさんなりのロスト・ワールドをやりたかった、それはわかるけれど、マンガは何よりキャラだよってこと、小池一雄も言ってたぞ。クニエのキャラ自体、フラフラしてて今一つ魅力に欠けてたからねえ。
09月21日(土)
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