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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■爆走……できねーなあ(^_^;)/『スーパーロボット烈伝』(石川賢)/『光の島』3巻(尾瀬あきら)/『黒ベエ』1巻(藤子不二雄A)ほか
 予定調和的に「実はいい子」で終わってしまう可能性はあるが、こういうキャラは得てして作者の手に余ることが多く、とんでもない行動を取ったりするものだ。いわゆる「キャラが勝手に動く」ってやつね。そうなればまたぞろ「愛は地球を救う」的な展開で終わっちゃいそうなこの物語に、少しは「破」が生まれそうな気がするのだけれど、もしかしたら私は尾瀬さんを買いかぶっているのかも知れない。
 しかし、尾瀬あきらのファンって余り聞かないなあ。『夏子』のころにはまだファンがいたように思うが、三里塚扱ったあたりから毛色が変わってきたかな。政治を扱ってるからどうの、というより、マンガをテーマ主義で描いてるせいでマンガとしての魅力が減殺されてると思うんだが。


 マンガ、藤子不二雄A『黒ベエ』1巻(ブッキング/藤子不二雄Aランド008・410円)。
 昔、中央公論から出てた「藤子不二雄ランド」のAさんの分だけ移籍して再出版。更に言えば、もっと昔、サンコミックスから出てたときは、表紙の絵柄が黒ベエのアップでおどろおどろしく、怖くて私は買えなかった(^_^;)。……今見るとかわいいとこもあるよな、恐らく若いファンはその存在も知らないだろう安孫子さんの隠れた名作である。
 いや、隠れた、と言っても『怪物くん』ほどには有名ではない、程度の意味である。『黒イせぇるすまん』や『魔太郎がくる!』の原型になっている、という点ではこれぞ安孫子さんの原典とも言えるだろう。
 サラリーマン社会や学校に舞台が限定されている『せぇるすまん』や『魔太郎』より、どこからやってきてどこへ行くのか、得体の知れない黒ベエの方が、描かれる世界は広くなる。軍事教練を行う会社の施設にフラリと現れる黒ベエ。黒ベエの魔力(?)は、当然、訓練と称して社員をシゴき、イビる上司たちに向けられるが、その結末の付け方、今日の人権擁護の見地から鑑みればちょっとヤバい気がしないでもないが(^_^;)、最近の腑抜けた『踊るせぇるすまん』なんかに比べると、宝石の原石のような輝きがある。
 ……って、旧作で渇を癒さなきゃならないのって寂しいよなあ。


 イカン、やっぱり長い(^_^;)。

08月04日(日)
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