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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■狂ったヒトふたり。片方は軽いけどね/映画『模倣犯』
何がダメって、主役の中居ほか1名が、ただの「本人はアタマがいいと思いこんでるけれど、実は中身のない、えらそうにしてるだけのバカ」だってこと。サスペンスも何も感じさせないどころか、見ていて不快だ。犯罪は雑だし、証拠は残しまくってるし、あまつさえ、事件の直後に堂々とテレビに出るし、全身で「私は犯人です」と言っているようなもの。ミステリーの知的興奮はどこにある。
世間がまた、中居が犯人だってことに気付かないってのも不自然すぎる。だって、中居、演技力なんてまるでないんだから。
ワキの役者は結構いい人揃えてるんだがなあ。キャラクターがあれだけ薄いのに、山崎努も木村佳乃もよく頑張って演じてくれてるよ。森田カントク、せめて脚本をプロに任せとけばよかったのになあ。
パンフレットを読んでみても、監督が、その場の思いつきで、演出をコロコロ変えていった様子がよくわかる。それがハマってりゃいいんだけど、ほとんどが外してるか、あるいは意味不明。
犯人が、魚を釣り上げるシーンに「軍靴の音をダブらせてくれ」って音響監督に頼んだそうだけれど、その理屈が「魚を釣るのも戦争と同じだ」からだそうな。……イカレたか?
ラスト、中居が木村佳乃から「あなたは模倣犯よ!」と言われて「オレはオリジナルだ!」と言い返して墓穴掘るシーン、ミステリーの幕切れとしてはあまりに陳腐じゃないか。火サスや土ワイ以下じゃん。この監督、ミステリーを読んだことないんじゃないのか。
しかも、なぜか突然、中居は爆死。自分が犯人だとバレるとは思ってなかったのだから、自殺の準備を予めしているはずがない。つまりそれって自然発火?
わはは、プラズマだプラズマだ(^o^)。宙に舞い飛んだ首がテレビカメラに向かってニヤッと笑い、血飛沫が木村佳乃の顔にかかるって……『パノラマ島奇談』がやりたかったのかよう。
ほかにも欠点をあげつらっていったら、キリがない。これくらいわかりやすい欠点だらけのダメ映画も、近来稀に見るほどではないだろうか。
ところが、これだけクソな映画でも、マジメに誉めるアホウはいるようなんである。……中居のファンか?
06月14日(金)
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